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こーむいん

年に一度の恒例行事、ビザの更新に行った。
地方の入国管理局で通算7年目ともなれば、スタッフの皆さんとも顔見知り。
しかも最近ではぷーちゃんが「大学の先生」である、ということが
知れ渡っているので、ニコニコと対応してもらえる。

公務員の仲間意識、というのは、結構強い。

警察官でも、スピード違反や駐車違反で停めた車が、「学校の先生」
だったり「役所職員」だったりすると、そのまま見逃してくれたり
するらしい。

たまに新人の係官が、「ノーン」と、目下、年下の人に対する
呼称でぷーちゃんを呼んでも、周りにいる人がすかさず
「アジャーン」とぷーちゃんに呼びかけ、ぷーちゃんが「先生」で
あることを暗に新人に教える。
すると新人さんも、「ノーン」から「アジャーン」へと使う言葉と
態度を変化させる。

その露骨なまでの態度の変化は、滑稽でもあるのだけれど、
タイで生きていく上では、とても便利な「特権」だよなぁ。
とも思う。

タイで人気の「公務員」という職業。
給料は格安なのに、なぜ人気かというと、「安定」しているのが
良いのだという。
確かに、公立の病院であれば、治療費もかからないし、いろいろ
特典がある。
そして、公務員同士の仲間意識で「おいしい」思いをできるので
あれば、人気があって当然かな、と思う。

ビザの更新は、1回では終わらない。
更新を申請すると1ヶ月の滞在延長が認められる。
1ヵ月後に許可が出たかどうか聞きに行く。
大抵、まだでないので、そこでまた1ヶ月の延長をしてもらう。
1ヵ月後にまた聞きに行く。
この繰り返しで、許可延長が認められると、申請時点から数えて
1年の滞在延長がもらえる。

問題なく手続きを受け付けてもらい、「さよなら」と入管を後にすると、
係官が慌てて追いかけてきて、パスポートを出せ、という。
なにか?と思ったら、パスポートに赤字で「サーミータイ」と
書いてくれた。
「タイ人配偶者」これも一つの特権で、明文化されていはいない
けれど、通常のOビザよりもいろいろな点で優遇してもらえる。

公務員であるタイ人の配偶者である。
という身分によって、受けられる様々な恩典。
長年タイで暮らしていると、「公務員の家族」である、という
ことは、民間でお給料をたくさんもらうことと
同程度の価値のあることなんだな、というのを実感する。

在タイ7年。ようやく実感するタイの真実である。

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