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シンガポール ブロガー事件2

ブロガー投獄事件報道翌日の新聞に、二人のブロガーが逮捕されることになった直接のきっかけとなった通報を行なった女性のインタビューが載っていた。

「人間の尊厳が傷つけられているのをみて、放っておけなかった」

と語った彼女は、たまたま見つけたブログの内容のムスリムに対する偏見と悪意に満ちたコメントの、あまりの酷さに怒りを覚え、直後(夜中の3時)に警察に通報した。

シンガポールの警察は彼女の通報を聞いて
「ブログはブロックではない」ことを理解するのに1分間かかったという。

IT先進国のシンガポールなのに、意外な事実である。

匿名を条件にインタビューに応じた通報者である彼女は、まさか自身の通報がブログ作成者の逮捕に繋がるとは思っておらず、大変驚いたという。しかし、自身のとった行為を後悔していないという。
彼女は子供の頃に学校でマレー人は「のろま」で「愚か」だと言い放つ先生に対して、怖くて反論できなかった過去を持つという。

「人種」や「宗教」でくくられて、「日本人だから」「タイ人だから」と言われることは、確かに人間の尊厳を傷つける行為だと思う。

その現実の前には「言論の自由」も吹き飛ぶ。

複雑な事情を抱えるシンガポールという国。

数年後にまた訪れてみたい。

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コメント

「日本人だから」「タイ人だから」って、どうしてもあるんじゃないかな〜。
それで甘やかしてもらえる場合もあるしね。

そうね。「日本人だから」「タイ人だから」の裏に愛情がある場合は、甘やかしてもらえたり、嬉しいことに繋がる時もあるね。
友人と「だからタイ人は・・・」「あんた日本人のくせに・・・」と言ってじゃれあう時も、それによって傷つくって訳じゃないもんね。問題なのは、発言の裏に悪意がある時じゃないかな。

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