新たな発見と素敵な出会い
会社で、宣伝用のメモ用紙を作ることにした。
会社のロゴ入りで、電話のそばに置いて使っていただきたい、そんなかわいいサイズ。
スタッフのモットさんにデザインをお願いした。彼女は、会社のカレンダーをデザインしたり、ウェブサイトのデザインをしたり、いろいろと器用にこなすのだ。
それでも、メモ帳である。端の方に会社のロゴをチョコチョコいれるだけであるから、デザインも何も、とにかく普通にメモ帳ができるものだと理解していた。
そうしたら・・・ものすごいのができてしまった。
全く、私の想像をはるかに超えた、美しいデザインのメモ帳ができた。奇をてらった訳ではなく、シンプルなデザインなんだけれど、見る人を「ハッ」とさせる力があるのだ。
モットさんは天才かもしれない。
いくつか作ってくれた案のうちから、多数決で選んだデザインを印刷所に送信。
印刷所には、苦労していたのだ。
少量の印刷を嫌がったり、お客の問い合わせに面倒臭そうに答えたりするところばかりで、「商売する気あるの?」と思うようなところばかりだった。おそらく、現状の取引先で手一杯なのだろうけれど。
ところが最近、良い印刷屋さんを発見。これもモットさんのお陰なんだけれど、インターネットに宣伝を出していた近所の印刷屋さんに「こんなところを見つけたので、ちょっと行ってきます」と、バイクでピューっと走っていって、印刷屋の社長さんといろいろお話をして、そこでカレンダーやらメモ帳の印刷をしてもらえることになったのだ。
彼女の持ち帰った作品例を見てみると、この印刷所、なかなか良い仕事をしている。日系工場で使用するシールやチェックシートの仕事が多い、ということで、確かに日本語の印刷物もあった。値段も良心的。
うちの会社も、印刷物には縁があるだけに、これからもよいお付き合いをさせていただけそうな、嬉しい出会いである。
さて、モットさん作の、メモ帳データを印刷所に送った後の、印刷所社長の言葉が、これまたものすごく良かった。
「とてもきれいなデザインだね。さ、ここから先は僕の仕事だ」
自分の仕事に対する誇りが感じられる言葉ではないか。こういう「プロ」と一緒に仕事をできることをとても光栄に思った。
と同時に、印刷のプロに「きれい」と褒められる作品を作り出した、我がスタッフのことも、とても誇らしく思った。
だって彼女、確か今日の午前中は銀行や郵便局に出かけていた。午後からおもむろにマッキントッシュの前に座り、チョコチョコとやっていたかと思うと、すばらしい芸術作品を生み出していた。
スタッフの才能を改めて実感するとともに、こういう才能をどんどん活かして活躍してもらえるような仕事を考えていこう、と思った。
コメント
モットさんて私もお会いした人だよね?笑顔のかわいらしい。。なんかそのメモ帳とても見たくなってしまいました。
投稿者: きよ | 2005年12月03日 09:25
やっぱり、タイにもプロ意識がある職人さん(?)っているんだね〜。
私はまだ会ったことないです(^_^;)
投稿者: noina | 2005年12月03日 14:18
頼りになる素敵にスタッフに恵まれて、いいなー。
投稿者: ポォ | 2005年12月03日 15:06
そうですね。
優秀なスタッフほど仕事のやりがいや自分が成長できているかということに重点をおくような気がします。(もちろんお金も大事ですが)だから僕は振る仕事の内容や君に任せるという態度は大事だとタイに来て強く思いました。(ただ”任せる”と”丸投げ”は違うんですよね。)
投稿者: ジロチョー | 2005年12月03日 16:02
きよ
そうです。あのニコニコさんです。メモ帳が完成したら、送るね。
noinaちゃん
出会う確立はあまり高くないですけれどね^_^; だからこそ、出会えたときは嬉しいんですよね。
ポォさん
そうなの。スタッフにはとても恵まれています。
ジロチョーさん
その通りだと思います!!お金ももちろん大切だけれど、それと同じくらい、仕事に対する「やりがい」も大切ですよね。ただ、「任せるよ」というやり方でスムーズに実力を発揮できるタイプと、任せられると何から始めていいのか分からないタイプといるので(笑)その辺りは、スタッフの性格によって仕事の進め方は変わりますね。「任せる」と「丸投げ」の違いはそこら辺にもあるかなと思います。 どちらにしても、進捗確認はすごく大切だと思います。
投稿者: てんも | 2005年12月03日 17:08
私にもそのメモ用紙頂戴!!
てんもちゃんの誉め上手に乗せられて、どんどん優秀な人材が育っていく様子を感じますね。
投稿者: Anonymous | 2005年12月04日 14:17
ちょっと日が経ってからのレスですみません。うちは来年のカレンダーを作る際にタイ人社員が持って来た案を社長が見て去年と変わらない!と激怒していました。うちのように日系で社長がガツンと言うのが良いと思っている世界では顔色を伺う人が増えてモットさんのような人材は活きないでしょうね。
私もそのメモ用紙見たいです。
投稿者: うえの | 2005年12月06日 19:35
あっけん・うえのさん
メモ用紙完成したら、お送りいたしますね〜(*^_^*)
私は褒め担当なので、お気楽に褒めてりゃいいのですが、本当は叱るときにはきちんと叱ることも大切ですよね。
ただ、相手もプライドのある大人だけに、叱り方というのは、とても難しいです・・・。
叱るという言い方はおかしいかな。子供じゃないんだものね。直して欲しいところを伝える、というのが正確なところでしょうか。
投稿者: てんも | 2005年12月07日 01:03