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2006年02月26日

引っ越します

突然ですが、ブログをお引越しします。
すでにmixiからのリンクは新しいブログに繋がっています。

せっかく皆さんがコメントしてくださっているので、こちらのブログもなんらかの形でバックアップを存続させていきたいと検討中です。

新ブログの方も、どうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>

引越し先
http://www.tenmo.net/a-blog/index.php

2006年02月13日

小道を入ると・・・

タイの地方都市は、大通りから小道をちょっと入るだけで「・・・ここはどこですか?」という森に迷い込むことが結構ある。

舗装されていない道。
辺りには人家もなく、左右は生い茂る木々。
たまに行き止まりあり。
知っている人しか通れない迷宮。
暗いので夜間は危なくて通れない。

これが、地方都市の小道。
そんな迷宮のさらに奥に、私の元同僚Yさんの家があった。

Yさんはタイ人夫と結婚した日本人妻で、すでに国籍がタイになっている。子育てを同居のご主人両親に任せてご自身は出産後も働き続けたので、子供は日本語を話せない。彼女自身もタイに溶け込もうと必死で、自分の子供ともタイ語で話していたのだそう。今と違ってインターネットで似た境遇のお友達に出会うチャンスもなかった時代。たった一人異国の地に嫁いできて、必死に生きてきた。

そのYさんの家は、地図を書いてもらったのに、「本当にこの道を入っていくの?」と躊躇してしまう、登山道のような道を通ってさらに奥に入ったところにあった。
どこの田舎に迷い込んでしまったか、と思うほどのんびりした風景。ここがシーラチャであるなんて、信じられない。
だって、電気・水道も通っていないのだ。もちろん、電話なんて、聞くまでもない。
シーラチャをご存知ない方のために言っておくと、シーラチャの中心部はバンコク並に栄えている。ちょっと小さいけれどロビンソンだってあるし、ADSLだって通っている。日本語の通じる大きな病院が2つ。日本料理屋さんが数え切れないほど。ちょっとしたリトルジャパンでもある。
そんな都会のシーラチャから車で10分入ったところに、Yさんの家はある。

そこにYさんは広大な土地を買い、家を建てた。自腹で電信柱を立てて電気をひき、水は井戸水を細いパイプで引いて使っている。今度自分の家の庭に井戸を掘ろうと思う、と言っていた。
電話は携帯電話があれば大丈夫。

広大な土地を利用して農業をやろうと、収穫物を保管する小屋も建ててあったが、土があまり肥えていなく、野菜が育たないらしい。今は家の周囲に花のみ植えている。

彼女は看護師の資格を持っていて、タイ語がとても上手。だから駐在員さんが体調を崩したときには医務の先生と化して、医務室で薬を出したり、病院に付き添ったりしてくれる。異国の地で働く日本人にとって頼りになる存在なのだ。そして彼女はいずれその広大な庭に宿泊施設を建築して、ロングステイの受け入れをしようと考えているらしい。

医療の知識のある人が側にいて、タイの田舎でのんびり暮らすのも悪くないと思った。
彼女の夢実現のためには、迷宮状態の小道の整備、庭の土改良など、まだまだやることが沢山ある。
でも、彼女ならきっと実現できるに違いない。
頼もしい大先輩と久しぶりにお会いして、楽しいひと時を過ごすことができた。

2006年02月12日

野菜の配達

昼食を終えて店からでると、ちょうど野菜のおばちゃんが配達に来ていた。
ラッキー!
さっそく、売ってもらう。
軽トラックの荷台に、種類豊富な山盛りの野菜。
早朝卸市場で仕入れた野菜を各レストランに配達するのがおばちゃんのお仕事。

お店に配達なので、大量の野菜なのだ。

それを、お願いすると快く小売してくれる。

おばちゃんの野菜は、卸市場直送なので鮮度が違う。
野菜達がピカピカしている。しかも安い。トマト1Kg10バーツである。ガソリン代出せるのだろうか?と心配になる。

こっちは現金で仕入れているのに、店によっては掛売りになっちゃうし、2000バーツ分買って手持ちがないからと1000バーツしか払ってくれないところもあるのよ。

嘆くように言うおばちゃんの言葉に、ぷーちゃんが憤慨していた。

自分達で仕入れに行かないで運んでもらうばかりか、料金もちゃんと支払わないなんて、なんて店だ。

まったくである。

お話をしながらキャベツ2個、大根2本・・・と計ってくれるおばちゃん。
その時、「え?」と驚いたことがある。
おしゃべりを続けながら、キャベツの外葉の虫食いの激しい部分をバリバリはがすおばちゃん。

いや、だって、その外葉の部分をあわせた重さで仕入れて来たんでしょ?それはがしたら、おばちゃんの儲けの部分が目減りしちゃうでしょ・・・。

良心的すぎて、ちゃんと商売として成り立っているのかどうか客の側が不安に思ってしまうおばちゃんの野菜配達。 おいしい野菜を運ぶ素晴らしい商売だけに、取るべき利益はきっちり取って、商売として長続きさせていただきたい、と願うばかりである。

2006年02月11日

すごい光景

すごい光景を見た。

妊婦を診察する妊婦の図

ぷーちゃんがたまに行くクリニックは、ご主人が耳鼻科、奥様が産婦人科をしている。
耳鼻科と産婦人科が同じクリニックの中で、同居しているのだ。
耳鼻科の先生は右の部屋。産婦人科の先生は左の部屋。
壁一つ隔てて、夫婦で同じ場所で仕事をしている。

その奥様せんせいが妊娠した。
おなかがずいぶん大きくなって、マタニティを着ている。

共働きあたりまえのタイ社会において、この先生もやはり出産直前まで仕事を続けるのだろうか。
ドアが開くたびに見える、診察室の中の様子。
向かい合った患者さんと先生。
両側のおなかが突き出ている光景はすごい眺めだった。

2006年02月10日

文房具の謎

ずっと気になっていた、タイ文房具の謎。

1.下敷きがない
「下敷き」を買いたくて文房具屋さんに行っても、売ってない。
学校でも下敷きを使わずに、ペラペラのノートに書かせるので、2,3ページ先まで字の跡が見えたりする。下敷きに慣れている身としては、気持ち悪いのだけれど、元々使っていない人たちにとっては平気らしい。
「下敷き」というタイ語がないような気もする。誰か知っていたら、ぜひ教えてください。

2.鉛筆キャップがない
筆箱に鉛筆をそのまま入れると、布製でもアルミ製でも、鉛筆の芯があたる部分が黒くなってしまう。
だからキャップが欲しいと思うのだけれど、ほとんど、といっていいほど売っていない。
やっと見つけたキャップは文房具セットの中に3つだけ入っていた。
でもどうしても欲しいから必要ないのにセットを買ってしまった。
今度日本からまとめ買いしてこよう。

3.答案用紙にボールペン
高校生くらいから、テストの答案用紙にはボールペンで記入するように言われるらしい。
万が一でも生徒の書いた解答が消えてしまうことのないように。という配慮らしいのだが、間違えたらごしごし消しゴムで消す、というスタイルで答案用紙に記入するのが当たり前の私にとっては、すっごく不思議。
書き間違えたらどうするのだろう。
でも、ボールペンで書くのが当たり前になっているタイ人からみると、鉛筆で書くのは逆に不安らしい。

以上、最近妙に気になっていた文房具の謎でした。

2006年02月09日

お土産の中身

同級生との再会で乙女時代にトリップしてきたモーリさんは、いまだ興奮冷めやらぬ様子でいきいきとしている。
そして、次から次へとお土産の品を出してくれる。

お土産がたっぷりあるらしいので、昨日の夕方はモーリさん宅でご馳走になった。

今回の一番のヒットは、北部のお野菜。これがまた、市場で1箱(1袋ではない)5バーツで買ってきたらしい。北部特有の野菜で、見た目はこしょうの粒みたいな小さな丸い粒が緑色の茎に、ブドウの房のようになっている。それをスープにいれて食べる。北部の言葉で「サレー」と呼ぶらしい。

これをゲーンソムに入れて食べる。ゲーンソムといっても、普段食べ慣れているものではなく、サレーの入った北部っぽい味。

4〜5センチの茎に鈴なりのこしょうの実。それがスープに入っているので、見た目はなにやらごっつい印象。だけど食べると意外にも茎の部分まで柔らかく、なんともいえない口当たり。
で、見た目のごつさにひいてるぷーちゃんのとなりで、むしゃむしゃ食べてしまった。
これに、北部名物ケープムーをパリパリ食べるとまたおいしい。
ケープムーは今ではバンコクやチョンブリでも簡単に入手できる、豚の皮のをカリカリに揚げたもの。
でも、北部直送は作り立てで風味が良い。

それと、今回はじめて食べたのが「ムー・フォイ」という、ムー・ヨンをカリカリに揚げたようなもの。
これまた甘くてカリカリして、おいしい。

タイ版納豆「トゥア・ナオ」も登場した。
味は本当に納豆に似ているけれど、塩気がきついゥも。
マメの形は残っていないのだけれど、匂いは納豆そのもの。

あとはどの地方にもある「モチ」(あれはモチというよりダンゴだと思うけれど、なんでモチと呼ぶのだろう)とカオ・テーン。

郷土色豊かな料理というのは、珍しいしおいしいし。特に、北部料理は香辛料がたっぷりで香り高くて、何を食べても大変おいしい。

たっぷり満足して「あ〜おいしかった!」と言うと、ぷーちゃんが一言。

「・・・君はどこに行っても生きていけるね」

そのとおり(*^_^*)


2006年02月08日

お土産

モーリさんがたくさんのお土産を抱えて帰ってきた。

ほとんどが、北部名物の食べ物。同級生達からのプレゼントだという。
何しろ、モーリさんとお友達の二人で7つの大袋にどっさりの量である。
あまりの量にバス停まで二人を迎えに行ったモーリさんお友達のご主人が、
「じゃ、家に戻る前に市場で売っていこうか」
と冗談を言ったらしいが、本当である。十分に市場で店を出せるくらいの量なのだ。

「そんなにいらない」
といっても、
「おいしいのよ。持って帰ってよ」
と言われ、持たされてきたらしい。

他地域との比較はともかく、北部の人が「北の人間は気前がよくいいやつばかりだ」というのも頷ける。
というか、気前が良いを通り越して、相手の都合をあまり考えていないような気もする。

バスで来ていて、こんなにたくさんプレゼントしたら、持って帰るのに大変だろうから、あまり大きくない物をプレゼントしよう

なんてことは考えない。それよりも、「このおいしい食べ物をいっぱい持って帰って欲しい」という純粋な情熱でプレゼントしてくれる人が続出して、結局はお土産の量が自分達では持てないほどになってしまった。

久しぶりに旧友と交流してきたモーリさんが興奮気味に語ることには、仲良しの友達の家にずっとお世話になっていたモーリさんに夜中に怒りの電話をかけてきた旧友がおり、
「どうしても私の家には泊まってくれないのか」
と怒るので、彼女の怒りをしずめるために、夜中の12時に荷物をまとめて彼女の家に泊まりに行ったらしい。

また、レストランで両隣の友達と夢中でおしゃべりをしていると、向いに座っていた友人が
「あたしのことは忘れちゃったのね。ちっともおしゃべりしてくれない」
といじけて帰ってしまったらしい。

小学生の子供じゃないんだから(笑)
でも、とても楽しそうだった。
40年ぶりに会う友人もいたそうで、誰だか思い出せない人も一部にはいたとか。

また来年も集まろうってことになったのだけれど、まずは子供達や孫に聞いてみてからねと言って来たわ。

と、モーリさんは可愛いことを言う。
私だったら、私が行きたいから、行くのだ。
と独断で決めるけれど、モーリさんは自分の不在でいつもより仕事の時間が削られる私やぷーちゃんのことを心配してくれているのだ。
年に一度のことなんだから、誰に気兼ねすることなく、行ってくればいいよ。

40年ぶりの同窓会なんて、ほんとに素敵なことなんだから。

2006年02月07日

メガネ

久しぶりに目の周りのかゆみがひどくなったので、病院に行った。
いつも少し痒い状態で、目をこすることもしばしばなので、私はマスカラをつけることができない。

それでも普通に日々の生活を送っていたのだけれど、ここ数日の目のかゆみは重症で、仕方ないので目薬をもらいにいった。
行くと、いつも先生に言われる。

薬がなくなったのに、取りに来なかったね。

かゆみ止めの目薬と一緒に、かゆみ予防のための目薬をもらうのだけれど、目のかゆみが治まるとうっかり忘れて予防目薬をしなくなるのだ。

そして半年くらいしてかゆみがひどくなると、またかゆみ止めと予防の目薬をセットで出される。

今日はついでに視力も測ってみた。
すると、近視少々に乱視がひどいのでメガネをすすめられる。
ナースに言われた。
「こんなに乱視がひどくて、気分が悪くなったりしない?」
そんなこといわれても、自分の目だから、視界だって子供の頃から慣れているんだから、気分が悪くなったりはしない。
でも、PCに向かって猛烈に仕事をした日の夕方はめまいがする。ただの疲れかと思っていたけれど、斜視が関係しているのかもしれない。

で、近視25 斜視100 と言われたのだけれど、これがどれくらいひどいのか、よくわからない。
近視だったら、0.7とか、0.5とか言ってくれないと、ぴんとこないよなぁとぼやきつつ、メガネ屋さんへ。
ついでに、気になっていたUVカットのが欲しい、というと、色つきになるという。
しかもなんだか怪しいグリーン・・・。
PC用にはこんなのもあるよ、と電磁波カットというのをすすめてもらう。
だから、そっちにしてみた。

ちょうど欲しいと思っていた目をいたわるメガネが思いがけず手に入ったので、とても嬉しい。
そして、調べてみたところ、25というのは近視度数と呼ばれる単位で、正式には「ー0.25」確かに、もらった紙にもそう書いてある。
これは1.0よりちょっと悪いくらい。
近視はそれほどでもなかったようで、ホッとした。
視力と近視度数の関係はこちらのサイトに詳しく解説してあった。
http://www.laser-base.com/knowledge/dosuu.html
ただし、最近かすみ目というか、文字がぼやけて見えることがあったので、乱視の方がひどいのかもしれない。

これで少しは目をいたわってあげられるかもしれない。
でも、一番いいのは、たまに目を休ませること。
身体を大切にしていこう、と改めて思った一日だった。

2006年02月06日

切実な願い

久しぶりに、サウス・パタヤのBIG Cに行った。
大型スーパーというより、マンモススーパーと呼びたい、薄利多売の見本のようなお店がBIG Cである。

私にとって、BIG Cはサウス・パタヤでなくてはならない。セントラル・パタヤのBIG Cの建物も負けず劣らす大きいのだけれど、私の目当の品がないのでダメ。

私の目当の商品は、衣類・子供服である。
ここは、ディズニーのキャラクターが印刷されたTシャツを49バーツとか59バーツとかの信じられない低価格で売っている。
ディズニーキャラクターと言っても、市場で格安で販売されている、色がオリジナルと違っていたり、どことなく本物とバランスが異なる怪しい商品ではなくて(笑)きちんと販売ライセンスの札がついている物。
生地は薄くて、あまり長持ちしそうにはないのだけれど、どうぜ茶色い水で洗濯して変色してしまうから、衣類は別の意味でも長くは使えないのだ(笑)。
なんでこんなに安いのかは分からないけれど、ありがたくまとめ買い。

でも、今日は少し気になることがあった。
日曜の昼間だというのに、お客さんの数が少なすぎやしないか。
同じ時間帯に、シーラチャの狭いロビンソンやチョンブリの生鮮品に新鮮さが欠けるロータスは駐車場が満車になり、店内は大混雑している。
それなのに、こちらは店内がらがら。おかげでゆっくり買い物ができたから嬉しいのだけれど、余計な心配をしてしまう。
薄利多売で勝負しているスーパーが、日曜の昼間に駐車場半分も埋まらないのは、まずいのではないか・・・。
気に入っている買い物スポットなので、ぜひとも長続きしていただきたいのだが、どうもだいぶ苦戦しているようだ。
たしかに、パタヤはBIG C以外にも、ロータス、カーフール、フードランドなど、魅力的なスーパーがたっくさんひしめく激戦区だ。しかし、ここはなんとかひとつ、頑張っていただきたい。と祈った。

2006年02月05日

モーリさんの不在

数日前から、モーリさんが友人と旅行で不在。
モーリさん出発の翌日、ぷーちゃんに言って、無事に到着したかどうか電話をしてみた。
ぷーちゃんは、「さっきおじいちゃんが電話をしたらもう着いたっていってたから、わざわざ電話しなくてもいいんじゃないの?」
などという。

着いたかどうかは問題ではないのだ。

心配して電話をかけてきた。という事実が大切なのだ。
と言うわけで、面倒がるぷーちゃんにはっぱをかけて、電話させた。

でも、そこまで。
本当は毎日様子を尋ねる電話をかけてあげた方が喜ばれるのは知っている。
でも、かければどういう展開になるか。それが分かっているだけに、実は私も億劫なのだ。
モーリさんはきっと、挨拶もそこそこに、孫に代わって、と言い、
「キットゥン ヤヤー マイ?」と聞くのだ。
そして、半ば無理矢理子供達に「キットゥン」と言わせ、喜ぶのだ。
それから嬉しそうに、周囲の人々に、自分がいないと孫が寂しがって、自分に会いたがっている、と言うのだ。

「おばあちゃんに会いたい?」
と聞かれて、会いたくないと答える子供はいない。
子供は鏡のように大人の希望通りの答えを返すものなのだから。

答えが分かっていながら、なぜ毎回のように同じ質問を繰り返すのか。
それが一つのコミュニケーションであり、本人は無邪気なだけで悪気は全くない、ということは承知しているけれど、それでも、そういうシーンを目の前で展開されるのはあまり気持ちの良いものではない。

「誰のことが一番好き?」
子供に聞いてはいけない質問の一つ。とされているこの質問も、タイでは頻繁に口にされる。
最初モーリさんが子供にこの質問をしている時には、さすがに焦った。
大人だって、こんな質問をされたらかなり困る。
親のことも大切だし、恋人のことだって大切。どっちが大事なの?と言われたら困るじゃないか。

だから、日本の育児雑誌の育児相談コーナーあたりには、子供を困らせる質問はやめましょう。と解説されている。こんな質問をするのはモーリさんくらいで、他の人はしないんじゃないだろうか。それくらいタイでも常識じゃないのかしら?と思い、ためしに同僚に聞いてみた。

「自分の子供に、誰のことが一番好き?って、聞く?」
その時、自分の想像と正反対の答えが返ってきて、私は同僚の答えに絶句してしまった。
「聞くよ。毎日聞くよ。私は母親なんだから、母親を一番好きと言わせるに決まっているでしょ。」

そっか。日本の常識はタイの非常識。

その後も度々、この質問を耳にした。
保育園の保育士さんたちでさえ、冗談半分に、「誰が一番好き?」と子供に答えさせる。

ある時、保育士さんが笑いながら言った。
「誰が一番好き?と聞くと、その場にいる全員の名前を言うんですよ。本当に賢いわ」

その時、私は学んだ。子供はたくましいのだ。そして、もしかすると大人よりずっと、大人なのかもしれないのだ。

2006年02月04日

ためらいの瞬間

その瞬間は、毎日やってくる。

うーん・・・行くべきか、待つべきか・・・

交差点での右折の瞬間である。

時差信号の場合、右折ランプが点灯してから右折をするのが正しい。
右折、左折の違いはあれど、時差信号のある交差点での、おそらく世界共通のルールであると思う。

しかし。

そのルールを守る事で、時に後続車から非難のクラクションを浴びることになる。
クラクションの意味は、

対向車がいないのだから、さっさと渡れ

告白すると、私も急いでいる時や元気なときは対向車の来ないタイミングで赤信号でも右折してしまう。
そういう気分の時に、悠長に右折ランプを待っている車にイライラすることもある。

でも、疲れているときとか、そういう気分じゃないときに交差点で先頭になってしまうと、ためらってしまう。

そもそも、赤信号なのだから、右折ランプを待つのが本当ではないのか。

普段の自分を棚にあげて、そんなことを考えてしまう。
昨日も、ちょっとお疲れだったので信号を待つことにした。
対向車が来ないのが気になったけれど、赤は赤。そう思って動かなかった。
すると・・・後続車が次々に私を追い越していく。
まるで私の車が故障してスタートできず、交通を妨げているかのように、皆さん私を追い越していく。
気弱な私は、え?え?ええ〜?? と思いつつ、流れに押されて結局車を進めてしまった。

赤信号皆で曲がればマイペンライ

どころか、

赤信号右折しないと迷惑運転

なのだ。
ぷーちゃんは、気にせず青信号を待てばいい。という。
行きたい人には行かせればいい。と。
でも、私はまだどうするのが良いのか分からない。
ためらいの瞬間は、まだまだ続きそうである。

2006年02月03日

楽しみながら

仕事や生活を楽しみながらできるのはすごいことだと思う。

生活力のある人は、もちろん生活を楽しむことができるけれど、仕事の方は、なかなか難しい。
好きなことを仕事にできれば一番いいけれど、世の中なかなかうまくはいかないし、好きなことは仕事にしたとたんに趣味から義務に代わり、好きが好きでなくなってしまうことさえある。

タイには生活を楽しむことが上手な生活力満点の人が多いように思う。
時の流れに身を任せつつも、何事も無理せず、物事をあるがままに受け入れながら、どんなときにも冗談と笑顔を忘れずに楽しみながら生きている。

でも、さすがのタイの人にとっても、仕事を楽しむことは難しいらしい。周囲を見ても、やはり義務として、就業時間内にそれなりにそつなくこなせば給料を獲得できる、と自分に言い聞かせながら仕事をしている人が多いように思う。
「ブアレオ(もう、うんざり)」
と愚痴をこぼしながらも、愚痴を冗談に変えてたくましく仕事をしている。

それでも、中には自分の仕事を楽しみながらやっているすごい人たちもいる。
その中の一人が、近所のガードマンのおじさん。
ガードマンといえば、「真面目に仕事をしない」というイメージが強い職業の一つ。
マンションに空き巣が入ったとか、会社で在庫製品が紛失したとか、そういう話にはかなり高い確率でガードマンが絡んでいる。
泥棒の侵入を防ぐためのガードマンが、泥棒の一味になってしまうことがあるのだ。

そんなガードマンのマイナスのイメージを吹き飛ばしてくれるかっこいいおじさんが登場した。
前任者は、車が目の前に停車しても椅子から立ち上がらず、ボーっと車を眺めている人ばかりだったので、私も度々
「彼らは何のためにあそこに座っているのか?」
と疑問に感じていたのだが、このおじさんガードマンは違う。
車が近づいてくれば他の車や歩行者に注意を呼びかけて、安全に駐車させてくれる。いわば、本来のガードマンの仕事を当たり前にやってくれているだけなのだけれど、前例が前例だけに、おじさんのこの姿勢はさわやかな感動を呼んだ。
車から降りた人が荷物がたくさんあれば、建物の中まで運ぶ手伝いまでしてくれる。
そして大切なのが、どんなときにも笑顔で、毎日毎日サワディーカップと言ってくれること。
おじさんの勤務地周辺を通りかかる人は皆おじさんのことを知っていて、皆笑顔で挨拶を交わす。
毎朝おじさんと挨拶を交わすのが日課になった今、楽しんで仕事をできる人たちのすごさを思う。

どんな仕事だって、自分の気持ち次第で楽しい仕事に変えることができる。
そして、楽しく仕事をしている姿が周囲に良い影響を与えて、周囲をハッピーにしてくれる。

前回の衣替え行事、警備会社の交代の際にも制服を変えただけでおじさんはそのまま勤務を続けている。願わくばずっとおじさんの笑顔を見ていたいなぁ、と思う。

2006年02月02日

地域別対抗意識

近所にお気に入りの南部料理のお店がある。

辛い料理もたくさんあるけれど、辛いの苦手な私にも食べられる「辛くない」料理も豊富で、しかも市場でもなかなか見られない珍しい野菜を使ったりしているので、楽しくて、かなりの頻度で通っている。

最初に行った時になによりも感動したのが、何を頼んだ人にも大皿にドーンと乗った生野菜セットとナムプリックがおまけでついてくること。
なんて太っ腹。まるで、韓国料理のようだ。

南部料理の太っ腹に感動しながら、あの話はうそだな。と思っていた。

話というのは、ぷーちゃんパパのお話。
北部出身のぷーちゃんパパが、同じく北部出身の友達と飲んでいた時に私に教えてくれたのだ。
「北部の人間はいいやつばかりだ。寛容で気前が良くてそして人が良い。南部とは大違いだ。南部の人間はケチなんだ。でも、北部は違うぞ。北部は良いやつばかりだ」

酔っ払いには逆らわないのが鉄則。
だから「へ〜そうなんだ」と頷いて聞いておいた。
内心では、どこの国でも、「お国意識」ってあるのね。とおかしかった。自分の県が一番。自分の地方が一番。と思えることは素敵なことだと思う。
その比較のためにわざわざ別の地域の悪口を言うのは、子供のようだけれど、ある意味ほほえましい。

それを聞いたときにもまったく信じてはいなかったけれど、南部料理を食べてやはりうそだな。と思った。何を頼んだ人にも、みーんなに野菜とナムプリックを出してくれる人たちのどこがケチなものか。

野菜がまた、面白い。
おなじみの、きゅうり、インゲン(ナマで食べちゃう)はもちろん、トゥアプルーは大きなまんま出てくる。
ヤム・トゥアプルーは輪切りになったトゥアプルーが出てくるけれど、このお店ではガブリとかじれるサイズなのだ。この食べ方も新鮮で楽しい。それから、紫色が鮮やかな、ハスの茎。これも、近所の屋台では炒めたりカレーに入れたりして売っているけれど、ここではナマで食べることができる。しゃきしゃき歯ごたえが楽しい。この他にも名前も知らない葉が数種類。全てナマである。氷で冷やしてあるので歯ごたえもよく、そして野菜が甘い。

普段温野菜や野菜スープしか食べないので、たまに食べるナマ野菜はすごく新鮮で、そこもお気に入り。

もう一つのお気に入りが、この店で出してくれるおやつ。ココナツミルクに、お好みで、小豆、もち米、芋、ロッチョーン、などなど入れてくれる。タイ東部地方でも普通に売っている、いわゆる「カノムワーン」である。でも、この店の小豆は絶品。中まで甘いのだ。こんな小豆他では食べたことがないし、ここの小豆を食べたらもう他の店の(例えばナムトーフーとか)小豆は食べられない。
なんでこんなにおいしいの?お店の人に聞いたら、あまいシロップで煮ているらしい。だから、中まで甘みがしみこんでいるのだ。

おいしい南部料理を食べながら、幸せに浸るひと時である。

2006年02月01日

ガスコンロ

また、壊れた。
ガスコンロ。

これで、何台目だろう。
今回は、携帯用ガスコンロの2台目で、ガスボンベ側の小さな窓から火が出るようになってしまった。
危なすぎる。
ボンベに引火したら爆発する。

もともと、ガスは危ないから、と電気調理具を使っていた。
コンセントを入れると熱くなるタイプ。上にフライパンを置いて炒め物をしたり、鍋を置いてスープを作ったり。それほど熱くならないので揚げ物はできなかったけれど、そこそこの料理は作ることができた。
最初の1台目はかなり長く使えたと思う。1年以上使った。
それがある日、コンセントを入れても熱くならなくなってしまった。
そこで、2台目を買ってきた。
これが半年もしないで壊れた。 まったくもう・・・と思いながら新しいのを買いに行くと、愛用しているタイプが市場から消えかかっていた。もう展示品1台のみだという。そしてすすめられたのが今まで使っていたタイプの2倍の値段がするもの。

1500Bを出して買っても、半年も使えなかったらどうするのだ??

何事にも疑い深くなっている私は、展示品の安い方を買った。

そして、当然のごとく数ヶ月で壊れた。

直せるかもしれないよ。とぷーちゃんがお父さん@生活力100%のところに持っていく。
お父さんが分解してちょいちょいと直してくれた。

でも、またすぐに壊れた。 それを3回繰り返して、もういやだ!!と、買ってきたのが携帯ガスコンロ。
その携帯ガスコンロもこれで2台目。1台目はガスボンベをセットするところが壊れて、セットできなくなった。

私はただ普通に料理がしたいだけなのだ。3台目のガスコンロが長く使えることを祈る。