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2005年11月29日

視界不良

夕方、定期的に翻訳の仕事を依頼していただいている、大切なお客様から電話をいただいた。

「ちょっと教えて欲しいことがあるんです」

聞けば、新たなビジネス展開の足がかりとして、ある機関を訪ねて来たのだが、その機関のタイ社会における位置づけがいまいち分からないので、教えて欲しい。

ということだった。
プーシットさんにその話をすると、

「あのAさんが、そんなことの事前調査もせずに、相手に会って来たの?」

と驚いていた。確かに、Aさんという方は、仕事に対して真摯な方で、我々も教わることが多いのだ。
Aさんの会社は、悪い意味でのタイ化をせず、良い意味での日本的な仕事の進め方を維持している。
つまり、何か新しいことを始める際には、必ずしっかりした事前調査を行い、従業員に対する説明もしっかり行い、準備万端整えてから、計画的に事業展開をしている。

そのAさんが、素性の良く分からない団体に挨拶に行き、やはり相手の素性が分からぬままに、帰ってきてしまった。

そして、途方に暮れて、私に電話をしてくれたのだ。

まずは、訪ねた場所を確定したいと(Aさんは相手機関の正確な名前も把握できていなかった)同行した通訳さんに話を聞くと、通訳さんの話も要領を得ない。
つまり、通訳さん自身が、どういう団体を訪ねてきたか、言葉で説明できるほど理解していない状態だったのだった。

それで、Aさんが、いつものAさんらしくない行動を取った理由が分かった。

自分の知りたいことを、きちんと正確に日本語で説明してくれる通訳さんがいなかったのだ。

タイに赴任している駐在員の方は、たいてい、こういう思いをしながら仕事をすることになる。
特に、赴任直後でまだタイ語にも、タイ的英語にも慣れていない時期というのは、自分の直属の部下との意思疎通にすら困ってしまう。いくら通訳さんを使っても、通訳さんとの意思疎通ができないのだ。

だから、視界20%〜60%くらいのところで仕事をすることになる。

ものすごいストレスである。

そんな中で、仕事をしているんだよなぁ、とAさんが気の毒になり、応援したくて、Aさんが行って来たという機関について、2,3の手がかりから調査を開始。
インターネット、友人、知人への問い合わせなど、あらゆる手段を駆使して30分後には、大方のことが分かり、Aさんにメールで報告することができた。

同じ言葉を話す者同士であれば、Aさんのこの機関への訪問は10倍も100倍も実りがあるものだったのだろう。しかし、言葉が異なるだけで、うまく意思疎通することができない。なんとも残念な話である。まぁ、そこが、面白くもあり、そういう現実だからこそ、通訳者が活躍できるのだけれど。

2005年11月28日

恩返し

つかの間の「秋」は予想通りあっという間に通り過ぎ、またまた暑い日ざしが戻ってきてしまった。それと同時に戻ってきたのが、寒い期間中凍えていたらしい、蚊の集団。
もうすでに10箇所以上刺されてしまった・・・。
また、虫との闘いの日々が始まったようだ。

とこで、「社内通訳者の心構え」という題名で、日本語学科の4年生の皆さんにお話をしてきた。

実は、7年前、タイに来たばかりの頃に大学の日本語学科には大変お世話になった。
しばらくの間、日本語教師として、仕事をさせてもらっていたのだ。

週に一度外に出ることで、育児と仕事の両立を少しずつスタートさせることができ、私も周囲も、次第に心構えができた。あの日本語教師の仕事は、あの頃の私にとって、育児中心の生活から社会復帰するために必要な、大切な一つのステップだった。

その機会を与えてくれた日本語学科に、多少の恩返しができるのであれば、嬉しいことである。

そう思って、4年間の日系企業勤めで学んだいろいろなことの中から、通訳者に大切なことについてお話してきた。

1つ目 分からないことは「分かりません」ということ。

簡単なことのようで、これは非常に難しい。

まず、「分かりません」と言うこと自体、恥ずかしいことである。さらに、周囲の目は通訳者に注がれている。「早く訳してよ」という無言のプレッシャーを感じる中で、「分かりません」と発言しなければならないのだ。これは非常に厳しい。
でも、分からないままに間違って訳したら、その方がもっともっと恥ずかしいし、大きな問題につながります。 というと、皆さん真剣に頷いていた。

そして、実社会の厳しさも、少しだけ伝授。

「皆さんはまだ新人です。4年間大学で勉強しただけで、上手に通訳ができる訳がありません。
だから、分かりませんと言うことは恥ずかしいことではありません。安心して分かりませんと言ってください。
でも、周りは優しい人ばかりではありませんよ。特に、タイ人の先輩達は、いろいろ言います。
通訳のくせに、何で訳せないの?と文句を言う人もいます」

みなさん、チョコッとざわざわ。
そうなのだ。新人通訳者の初任給は15000バーツを超えている。一方、その他の新卒は8000バーツ程度からスタートする。最初から2倍近くの差がついているのだ。
後から入ってきた新人が、給料を倍近くもらっているのに、「分かりません」とばかり言う。自分の方が上司の日本語を理解できてしまう。そんな状況を快く思わない人がいてもおかしくない。

そして、そういう不満な気持ちは、心にしまわず、ストレートに表現してしまう人が、多いのだ。

「高い給料もらってるくせに全然仕事できないのね」
「通訳なんでしょ?ちゃんと訳してよ」
「本当に正確に訳しているの?今の日本語訳をタイ語にしてごらん」

そういう厳しい言葉を投げかけられて、社内電話で泣きながら訴えてくる後輩に何度慰めの言葉をかけただろうか。

みんなそうやって、泣きながら成長していくのだ。泣きながらも、あきらめずに努力する人が、伸びるのだ。汗と涙の数だけ、成長するのだ。

なにやら体育会系のノリだけれど、真実。

1年も頑張れば、もらっている給料の分だけ働けるようになれる。
どうぞ彼女達が、周囲に優しく見守られ、立派な通訳者に成長しますように。

さ、後輩の皆さんにも頑張っていただくとして、私自身も、今月さらに大きな大きな乗り越えるべき壁が迫っている。
この壁の大きさは前代未聞。かなり厳しいことになるだろう。でも今回は強力な仲間がいる。皆で懸命に取り組んで、いい仕事をしようじゃないか。

2005年11月27日

つま〜ずの会

バンコク在住の日本人妻(タイ人と結婚した日本人女性)の皆さんと、都内某所でお食事会。
しばらュは、バンコクまで出かけるのが難しい環境だったのだが、最近ようやく一人で出かけることが可能になってきた。(モーリさん、ぷーしっとさんなど、家族に感謝である)
久しぶりに参加したお食事会では、ママ達は相変わらず、わかわかしく、美しい人達ばかりだというのに、お子達は、ものすごいスピードで成長していて、誰がどこの子かわからなかった(笑)
参加した妻ズは10人+お子達8人(多分) お正月に親戚一同が集まったような騒ぎであった。

シーラチャのレディース倶楽部の皆さんとは、車ですぐに訪ねて行ける距離にいるので、実際はあまり頻繁に会えなくても、なんとなく身近にいるような安心感があるけれど、バンコクの妻ズの皆さんとは本当になかなか会えないという危機感があるので、久しぶりに会えるとすごく嬉しい。

相変わらず皆さん、子育てしたり、仕事したり、家事したり、タイ語の勉強したり、いろんな事をこなしながら、しなやかに、たくましく、そして明るく生きている。
あったかい仲間達である。

帰宅したら、夕方はじーじばーばも一緒に7人で久しぶりに外食。
近所にある、北欧の人向けロングステイ施設内にあるレストランへ。

じーじ曰く、住居の販売費の方で利益を上げているので、レストランは採算をあまり重視していない、とかで、ビュッフェ形式で250バーツ。値段を見ると、あまり期待できなさそうなイメージだけれど(実際全く期待していなかった)実は、かなりハイレベルな品揃えだった。バンコクだったら、1000バーツ近くしているだろう。
20くらいあったテーブルも、満席になっていた。我が家以外は全て「ファラン」のみなさん。ロングステイでここにいる、ということは、皆さんそれなりに年配の裕福な方達。優雅に食事を楽しんでいらしゃる。別世界である。

風邪ひきのぷーしっとさんはお水だったので、私がじーじのお相手で赤ワインを飲みつつお食事。
孫達に囲まれてのお食事に、じーじはご機嫌。モーリさんことばーばも、孫達の行動に
「走ったら転ぶわよ!!」
「花瓶の花は殺虫剤を使っているから触っちゃダメ!!」
「プールに落ちるからそっちにいっちゃだめ!!」
等など、いちいちはらはらしつつも、少しは外食を楽しんでいた(と思う)。

なんだかとても、楽しい一日だった。

2005年11月24日

個人情報

カノムトーキョーを食べながら考えた。
といっても、機会損失のことではない(笑) 今度は、個人情報の取扱についてである。

カノムトーキョーのように、屋台で売られているおやつは、紙袋に入れてくれる。
その紙袋は、再生紙。というと聞こえがいいけれど、使用済A4用紙を切って貼って袋状にしたもの。

その、使用済の紙の出所が問題なのである。

今日の紙は、「社外秘」と印刷されている、某工場の「工程管理表」日本人責任者のハンコつきである。
昨日のは、どこかの会社の社員リスト。入社日、名前が並んでいる。顔写真付きである。

個人情報漏れまくりである。

・工場で廃棄する紙を、工場の従業員が持ち帰り、小遣い稼ぎに紙袋業者に売った、または自分で内職しえ紙袋を作成して販売した。

・工場から産廃業者に売り渡す際に、業者の運転手などが、小遣い稼ぎに紙袋業者に売った、または自分で内職しえ紙袋を作成して販売した。

・または、直接産廃業者から紙袋業者に販売された。

いろいろなケースが想像できる。
いずれにしても、会社が大きくなるにつれ、機密文書の扱いが難しくなる。従業員に、印刷物の持つ重要性が認識されていないこともあり、部門内で出た秘密文書は全てシュレッダーで処理するという仕事の流れを作っておかないと、一箇所に集めてまとめて業者に引き取ってもらうなんてことをしていたら、確実に外部に漏れる。悪意のない人々の手により、外部の不特定多数の人の目にさらされることとなる。

タイの人も、「個人情報」に対する意識があまりない。 それだけ平和、ということなのかもしれないが。

小学校の教室でお絵かきに使用する紙は、裏側が、父母会への出欠確認の紙である。別の学年の父兄の「参加します」署名がついている。
紙の再利用は結構だけれど、こういう使われ方をされるということを覚悟しておかないと、ちょっと怖い。

学校に提出する書類は簡易署名にしておこう、と心に誓った。

2005年11月21日

カノムトーキョー

在タイの皆さんは、カノムトーキョーというお菓子をご存知だろうか。
クレープ生地に「クリーム&ゼリーのおやつ風」または「卵&豚ミンチ&ソーセージのおつまみ風」または「クリーム&ソーセージなどの甘辛ミックス(!?)」など、客の好みのものを入れ、クルクルと細長く巻き上げたおやつである。一口サイズで2バーツ。細長サイズで5バーツ。

スーパーやデパートではなく、市場や小学校の前などで売っている、地元密着型のおやつである。

このおやつ、なぜ東京の名前がついてるかは知らないけれど、クレープにも日本の名前がついているから、使用している生地が日本のイメージなのかもしれない。

店によって、生地の配合とか、具の味付けが異なるので、一概に「おいしい」と勧めることはできないが、私の知っている店のそれは、文句なしにおいしい。ご夫婦で毎日一生懸命売っている。
特に、奥さんのお手製玉ねぎのみじん切り入り豚ミンチが美味しくて、我が家ではよく食べる。

子供がたまに、ソーセージとゼリーなど、訳の分からない組み合わせで注文するのが、タイらしいといえばタイらしいのだけれど、これでどういう味覚の大人に成長するのだろうか、と少々心配ではある。

このカノムトーキョーは、オートバイの横にミニ屋台をくっつけた、移動式屋台である。小さな鉄板がついていて、注文されたものから焼いていく。
焼けるのは最大で細長6つまで。一つを焼き上げるのに、鉄板に生地を落とすところから始めて、3分はかかる。美味しいので、一人3つも5つも注文する。当然、学校の下校時とか、市場の夕方とか、人が混み合う時期は非常に待たされる。

屋台の周りを人が取り囲んでいるのを見て、「今日は混んでいるからダメだ」とあきらめて帰る人もいる。私もたまに、「こりゃだめだ」とあきらめて帰る。下手すると15分くらい待たされるのだもの。

他人の商売に口を挟む気はないのだが、それにしても、毎日発生する、この「食べたいのに待つのが嫌であきらめる」お客さん=機会損失が気になっていた。
この店では作り置きをしないのである。作りたてがおいしい。というご主人のポリシーかもしれないし、
「ソーセージだけたっぷりいれて」
「こしょうはいれないで」
など細かい注文をつけるタイのお客さん相手だと、つくり置きをしても、売れない危険があるのかもしれない。
注文されたものから焼くので、当然、待ち時間が発生する。

少しは作り置きしなよー!という私の心の叫びが聞こえた訳ではないだろうけれど、最近は少し作り置きするようになった。

たこ焼きと同じかもしれないな。

昔、つくばで生活していたころ、とってもおいしいたこ焼き屋さんがあった。でも、つくり置きしていた。
ストックがなくなって、ちょうど焼きたてをもらえると、外はカリカリ、中はトロ〜の、最高のたこ焼きが楽しめたが、タイミング悪く、ストックのある時だと、全体にしな〜としおれた、蒸し器から出てきたようなたこ焼きを食べるはめになった。

だから、カノムトーキョーも、つくり置きしない今のスタイルがいいのかもしれない。
おかげで、外はカリカリ。中はしっとりの、おいしいおやつが食べられるのだから。

それにしても、一つ5バーツで売っているのだから、機会損失は避けたいものだ。
ちょっと設備投資して、鉄板を2つにしたらどうだろう??一度に焼ける数が倍になって、結構な数のお客さんをさばけるのでは??
などなど、いろいろと余計なお世話なことを考えてた。そして、ふと気づいた。
もしかすると、あのご夫婦は、「今の売り上げで、家族が食べていければそれで十分」と思っているかもしれない。知足である。

私も、余計なことを考えず、おいしいお菓子に感謝して食べていれば、それでいいのかもしれない。

野菜の日

私の日常生活で、最大のテーマは「持続性」。
かなり素直にバイオリズムが1ヶ月周期で上下するので、低調期に気を抜くと
習慣にしようと思っていた「良いこと」がストップしてしまうばかりか、掃除洗濯炊事等、本当に基本的なことすら、おろそかになってしまったりする。

だからいろいろ対策を練っているんだけれども、今回また仕事の方に力を入れすぎて、気づくと食事がほとんど屋台のテークアウトになっていた。7.8時頃まで事務所で仕事をしていると、それから帰宅して夕食の支度をするよりも、帰宅途中にラーメンでも買って帰って、さっさと食べて、掃除洗濯した方が早いのだ。・・・という言い訳に甘えて、疲れているとあったかくて食べやすいラーメンとかを軽く食べたいなぁなんて思ってしまうのだ。

そんな生活を反省すべく、今日は野菜の日とした。
朝は、昨日から買っておいた5種類の野菜をどんどん入れて、「食べるスープ」(セロリが入っておいしい)
炭水化物をとっている場合ではないので(それは別の日にたっぷりとってます)ご飯も炊かずに、昨日買ってあったパンと食べるスープのみ。
昼は、インゲンを5mm程度の小口切りにして一袋分入れた野菜たっぷりスパゲッティ。
夜は、キャベツメインのお好み焼き。

家族も喜んで食べてくれたので、嬉しかった。

特に、お好み焼きは絶賛された。われながら、大成功。魔法の粉を入れたのだ。

ゴマは身体に良い、ということで、ゴマを炒って、フードプロセッサーで粉にしたものを常備している。今日いつものようにその作業をしていたところ、買ってきたばかりの干しえびと小魚が目に入った。

これを粉々にしたら、そのままふりかけ?カルシウムたっぷり?

と思いつき、2種類まとめてゴマ同様にフライパン→フードプロセッサーの順序でやってみた。
そうしたら、ムーヨー状の、綿菓子のような「海老魚のフワフワ」が誕生。
すでに適度の塩気もあるので、そのままふりかけにできそう。

これでオニギリもいいかも。と、ワクワクしながら、これをお好み焼きに混ぜたら??とこれも思いつきで、そのまま実行。

小麦粉に、友人に教わった秘儀「白玉粉」混ぜを行い、適度に水を加えた後、隠し味、なんて可愛いものではなく、こっちをメインで行きましょう!とばかりに海老魚フワフワをドバドバ入れて、千切りキャベツもどっさり。

それだけである。肉も海老も一切なし。

なのに、旨みたっぷりでしっとりとした、最高のお好み焼きができた。
付け合せに即席きゅうりとにんじんの漬物。

今日は本当に野菜を摂取できた一日だった。大満足である。

さて、明日からも、これを継続して、野菜のある生活を心がけよう。

問題は、野菜の入手なのだ。 材料さえあれば、屋台に寄って注文して買って帰るまでと同じ位の時間で、自炊をすることができる。野菜買出しの時間を、生活の中にうまく組み込もう。

2005年11月18日

病み上がり

原因不明の腹痛とレベルアップが期待できる大きな仕事を抱えて、家にこもること2日間。3日ぶりに職場復帰。腹痛は原因の特定ができないままに吐き気もおさまり、完治。
しばらく食べなかったので、2キロ近く痩せていた。不健康な痩せ方である。

久々の職場というのは、フラフラするもんだ。

いつもの半分の仕事もこなせず、ボーっとしてしまう。
病み上がりの身には、平時の自分の仕事ペースがいかにとんでもないものかよく分かる。
それでも、「もっともっと時間効率を上げたい」と望んでいるんだもんなぁ。
われながら、あきれる。だけど、それでいいのだ。
やれるときにやれることをしないとね。

完治したところで、もっと強靭な体力をつけよう!と決心。
タイの人が自慢そうに言うように、確かにタイの細菌は強い。
でも、それ以上に強靭な体力をつけてみせましょう。

ぷーしっとさんのお友達には、お医者さんも数人いる。そのお医者さんたちが口を揃えて言うことには

体力をつけるには、運動するのが一番

日本でもそうだろうけれど、タイではお医者さんといえば、激務である。
複数の病院をかけもちした上で、自分のクリニックを経営している人も多い。
そんなお医者さん達の生活は、
朝病院での回診当番を済ませると、9時頃からは自分のクリニックで患者さんを診る。午後から病院に戻り、夕方再びクリニックに舞い戻る。という、一日12時間労働をこなしている。

そんなお医者さん自身は、一体いつ、運動する時間があるのか?

という疑問が当然わく。
答えは、

11時に仕事を終えたらその足でジムに行って汗を流す

そんな深夜に汗を流すより、さっさとシャワー浴びて寝た方がいんじゃないの?
と素人考えで思うのだけれど、相手は健康のプロである。
きっと睡眠時間の確保より、汗を流す方が大事なのだろう。

そういえば、近所の辺鄙な場所にジムができて、それが結構はやっている。

私はそこまで激務ではないので、なんとかジョギングの時間を確保しよう。
頑丈なチクワ体を作り上げるのだ!!

2005年11月17日

腹痛の原因

負荷をかけたお仕事は、昨日の午後、なんとか山を越え、どうにかなりそうな雰囲気になってきた〜!!
今すぐに、実力がアップした!と実感する訳ではないんだけれど、今回の経験は後でジワジワと効果が現われてくることだろう。
でも、まだすべて完成した訳ではないので、油断は禁物。最後まで気を抜かず・・・のつもりだったのだけれど、昨日の夕方から原因不明の腹痛に襲われ、夜は早々に休んだ。

なんか悪いもの食べたかな?
と振り返ってみても、朝から食べたものといえば、ナムトーフー、カオニアオ、ムーヤーン、チャオグアイ。
いずれも朝市場で買ったものばかり。
しかも同じように食べた家族はみんなぴんぴんしている。

私だけ、胃が膨張しているような不快感があって、1度吐いてしまった。それも、すんごい勢いで。
体の丈夫さだけがとりえで、めったなことではお腹を壊さないのだけれど、昨日のはひどかった。
原因が分からぬまま、細菌をやっつけるという薬を飲んで、おとなしくしている。

すると、おばあちゃんの原因分析が始まった。

ぷーしっとさんお母さんは、すごく優しくて、すごく面白い人。
誰かが風邪をひいたりすると、一生懸命原因を探してくれるんだけれど、それがすべて的外れ。

孫が風邪をひくと、
「もしかして、昨日髪の毛洗ったでしょ」
「冷たい飲み物を飲ませた?」
「週末に出かけたのが悪かったのじゃない?」

おばあちゃんの推理によると、風邪をひかないためには、髪の毛を洗わない方がいいらしい(笑)
そんなわけにもいかないので、おばあちゃんの話はすべて聞き流している私。
いちいちまともに聞いていると、自分のやっていること全てに文句を言われているように感じてしまうのだが、本人はあくまで善意で無邪気に原因探求をしてくれているだけなので、聞かないことにした。

あまりに的外れな推理がおかしくて、私とぷーしっとさんは、おばあちゃんのことを「モーリさん」と呼んでいる。名探偵コナンに出てくる、頼りない探偵、毛利探偵のことである。

モーリさんの原因分析によると、私の腹痛の原因は、
チャオグアイの冷たい氷にお腹が驚いた。
または、
仕事が忙しくて、それがストレスとなって腹痛になった。
ということらしい。

ありがとうモーリさん。でも、私の体はそんなにヤワじゃないんだな。

そういえば、愛すべきわれらがモーリさんは、私達の会社がうまくいくように、毎日仏様にお祈りしてくれているらしい。
「仕事がたくさん来ますようにってお祈りしといたからね」
と自慢げに言うモーリさんに
「ありがとうー。おかげで、今月はかなり仕事が入って、ハードだよー」
と冗談めかして言うと、
「え!?仕事が多すぎるの?」
とモーリさんの顔が曇った。
「それじゃ明日は、ほどほどにお願いします。とお祈りしておこうね」

こうやって、一生懸命応援してくれる家族がいるお陰で、好きな仕事ができているんだよな、と自分の環境に感謝した出来事だった。

2005年11月15日

レベルアップ

しばらく鮒谷さん(「平成・進化論。」参照)が強調されていた、「自分に負荷をかけることによって、もう一段上のランクに上がることができる」という話。
幸運なことに、ちょうどそいう状態に置かれている自分に気づく。

今までになかった分量を今までになかったスタイルで手がけることになった。
今も、仕事をこなしながら、不安を抱えている。

納期に間に合わせることができるか
きちんとしたレベルで納めることができるか

そんな時にぷーしっとさんが言ってくれた一言

この仕事が成功すれば、また実力がつくね

そうなのだ。今は、もう一段上に上がるために与えられたまたとないチャンスとしての試練の時期なのだ。

良いこと言うじゃん

いつもは、どちらかというと慎重派で、すぐに舞い上がる私のブレーキ役のぷーしっとさんだが、ここ最近は前向きな発言が多く、精神的にずいぶん助けられている。

「進化論。」を読んでいるわけでもないのに、「七つの習慣」を読んだこともないのに、読んでいる私よりも鮒谷さんの言っていることと自分たちの環境を結びつけたようなことを言ってくれる。不思議だ。

さて、たっぷり負荷をかけて、レベルアップするとしましょうか。

2005年11月14日

ちくわ

歯磨きは朝食前か後か?という疑問から、皆さんにいろいろコメントをいただいた。
そこに、なんと、ハンサム歯科医Perionさんが登場してくださり、しかもなんとも面白いお話をしてくださった。

Perionさんによると、口の中は、身体の「外側」なのだそう。
口が閉じれば身体の内側のように思うけれど、たしかに、口の中は外気と接している。

口→胃→腸→肛門

と考えると、人間の身体は、「ちくわ」のようなものらしい。
おもしろいねぇ。身体。 ちょっと見る目が変わってしまうよ。
身体のことをよく知ると、もっと大切に、いたわってあげようという気持ちが湧いてくる。

たくさんの方に見ていただきたいので、Perionさんのコメントをこちらでも公開。

人間の身体をちくわと考えると、中の空間は外部ですよね。片側が口で、反対側が肛門。

ですから、口の中は身体の外側になります。身体の内側は、皮膚の内部になります。

歯は人間の身体の中ではとても特殊な器官で、身体の中(顎の骨)から歯ぐきを突き破って、身体の外へ出ているのです。歯の付け根の歯ぐきは、身体の外部と、内部の境界線です。とてもデリケートなところなので、プラークコントロールがとても大事なのです。

爪も似ていますが、歯は爪と違って伸びません、、、ですから、大事にしないといけません。

Perionさんは、新橋でクリニックをされている。http://www.k-dental.jp/ ブラッシング指導など、歯を大切にするケアについて教えていただけるので、良い歯医者さんを探していた方は、ぜひ、行ってみるべし。
歯をピッカピカにしてくれるそう。

2005年11月11日

お友達

ご近所友達が3人、会社に遊びに来ることになったので、スタッフにそれを伝えた。
「明日日本人の友達が遊びに来るよ」
「どこからくるんですか?」
「えーとね、バンセン一人、バンプラ一人、シーラチャ一人みんな、タイ人と結婚している日本人なの」
「・・・一体どうやってそんなに集めたんですか!」

あきれたように聞いてくるスタッフに言われて ほんとだなぁと思う。
友人の紹介だったり、子供の学校が一緒だったり、知り合う形はいろいろ。タイに来た時期もばらばらだけれど、たまたま今はご近所さんに住んでいる、大切なお友達。

日本人女性はどこにでもいる。それこそ、世界中に。
そして、しなやかに、たくましく、どこの国でもしっかりと根を張って、生きている。

おいしいと評判のイタリア料理店に行って、しばし楽しいおしゃべり。
オンラインでも、オフラインでも、女同士のおしゃべりというのはどうしてこんなに楽しいのだろう。
さてさて、午後からもう一仕事しましょうか。

2005年11月10日

歯磨きの時間

朝の歯磨きは、どのタイミングで行なうか。
私は、朝ごはんの後である。
ぷーしっとさんは、朝ご飯の前である。

起床→洗顔・歯磨き→朝食

の順である。

歯磨きというのは、食事の後に歯をきれいにするために行なう。
それを食事の前にすることに、意味があるのだろうか?

すっきりして気持ちいい

とは本人の弁。

では、朝ごはんの後にまた磨くか、というと、磨かないのだ。
しかも、ぷーしっとさんの両親も同じらしい。
でも、近所に住んではいるけれど、同居している訳でもないし、もともと、いろいろな意味で変わっている家族ではあるので、気にしないようにしていた。

ところが、子供が小学校で同じように教わった、と言う。

朝起きたら、歯を磨きましょう。

朝ごはんの後に、ではなく、朝起きたら、らしいのだ。

なんでー??と不思議に思ったけれど、よく考えてみると、
朝ごはんを家族揃って家で食べる家庭が少ないからかもしれない。
近所の小学生は毎朝パックの牛乳を飲みながら歩いている。

以前の職場でも、朝ごはんを会社の食堂で食べる人がたくさんいた。
朝ごはんを家で食べないから、朝ごはんの後、という時間がないのかもしれない。

在タイ8年目に突入してようやく気づいた、タイの摩訶不思議だった。

2005年11月09日

メンターの福笑い

メンターから電話をいただいた。

週に数回、フラッと電話をかけてくれる。

元気でやってるか

という調子で、近況報告をしあうのだけれど、私はこの電話を楽しみにしている。

電話中、メンターはワーハッハと、よく笑う。
その笑い声でメンターの笑顔を思い出す。
不幸を吹き飛ばし、幸福を呼び込むような明るい笑い声。
こういうのを福笑いというのではないか、と思う。

その明るいパワーで、周囲に幸せをふりまきながら、バリバリと原稿を執筆している。

昨日は締め切りのきつい仕事を抱えて帰宅が深夜になった。
でも、泣き言は言えない。
だってメンターは、きつい仕事でも「やりましょう。大丈夫。間に合わなければ徹夜しますよ」
なんてことをケロッというのだもの。
なぜ、今の60代、70代の方達というのはあんなにも元気で、ハツラツとしていて、そしてなによりも、心が強いのだろう。時代がそうだったのか、それとも長年生きてきて、そういう心になったのか。

人生のお手本となるような人に出会えたことに感謝しながら、メンターの孫の世代となる私も、しっかりしないと!と自分に言い聞かせた。

2005年11月08日

目のつけどころ

これ、面白い記事が載っているね

ぷーしっとさんに手渡された日本語新聞。
見ると、数時間前に私もペラペラめくっていた新聞だった。
改めて、指摘された記事を読んでみると、西友がシンガポールから
撤退する、というニュース。
シンガポール大好きのぷーしっとさんの目にとまったらしい。

西友は事業をローカルに売り渡し、販売益を計上する、という
この、計上という単語のタイ語訳について話をしていた時に
プーシットさんがこの記事を渡してくれた、というわけ。

私もさっき読んだのに、なぜ気づかなかったのかなー、と不思議に思い、
もう一度眺めてみて思い出した。
その記事の右下に、写真入りの広告があり、その写真に載っている
人物を「トゥイちゃんに似ているな〜」と知り合いに似ていることを発見し、
そのまま次のページに進んだのだった。

面白い記事も、そのまま見過ごしている。
なにやら、すごくくやしいじゃないか。

私がダメなのか、ぷーしっとさんがすごいのか、それともその両方か、

同様のことはこれまでにもよくあった。

同じものを見ていても、何かに気づける人と、気づかずに通りすぎる人。
できれば感性豊かにいろいろな事に気づきたい。と、思っているというのに・・・。

しばらくしてぷーしっとさんは、シンガポールの地図を見ていた。
西友が出店していた場所を見ているらしい。
こうやって、ぷーしっとさんの知識は増えていく。

そして私には、「あの広告の人、本当にトゥイちゃんに似てたな〜」
というくだらない記憶が残るのだ・・・。

目のつけどころが、違うんだなぁ・・・。

2005年11月04日

再会

昨日の、エレベータからの脱出の話で関心の高かった、エレベータから出る時に電気が来たら、挟まれない?との疑問ですが、一応、電気が来ても急には作動しないつくりになってはいるようですが、100%の安心はできません。脱出はすみやかに行ないましょう。

また、エレベータの機種によっては、内側から扉を開けることができないものもあるようです。
その時には、真っ暗な室内にパニックを起こさず、固いもの(車のキーなど)を探してください。
それで扉をほんの少しこじ開けることができます。呼吸がだいぶ楽になるので、そのまま外部の人が鍵を使って開けてくれるのを待ちましょう。

マイミクのたちのさんとじろちょーさんと、パタヤで再会。
じろちょーさんとは同じタイ在住組なのだけれど、なかなかお会いする機会がなかったので、久しぶりの再開。
たちのさんはすでに本帰国されていたので、大変お久しぶり。
そこに、いつもの定例お食事会のメンバー、ニナーとウメーが加わり、総勢5名で楽しくにぎやかにお食事。
会場は、本帰国されたたちのさんの熱烈なご要望で、北パタヤにある、「粽(ちまき)」というレストランで。

お店のスタッフの笑顔がとても印象的で、ボトルでお酒を頼んだら、お酒だけ持って来てグラスと氷が出てこなかったりとお茶目なところもある、おかしなお店。
味はとてもおいしく、またぜひ行きたいと思う。

タイと日本で別々の時間を過ごしていた仲間が一同に集まるひと時はとても楽しいものだった。

2005年11月03日

サバイバルテクニック

朝、皿洗いを終えて、さ、出かけよう、と思っていると、 ふっ と停電。

いつものように10秒後には回復するかと思ったけれど、今回のは少し長そう。ちょっと待っても、来ない。
プーシットさんが車に荷物を運んで行ったタイミングだった。

こりゃ、完全に閉じ込められているな
 

運悪く、エレベータに乗っている時に停電すると、中にいる人は閉じ込められる。
閉じ込められると、中にいる人は非常ベルを リーンリーンと押す。
それを聞きつけた警備員が助けに来てくれる、というシステムになっている。一応。

でも、当然のごとく、警備員は迅速には動かない。
どちらかというと、リーンリーンという音を聞きつけた周辺の人が
助けてくれることが多い。

しかし、今回の場合、ぷーしっとさんは自力で脱出してきた。
一体どうやって??と驚く私に教えてくれた。

停電時、エレベータの扉は中からこじ開けることができるようになっている。

よく映画で見るように、天井をぶち破って、という大げさなことをしなくとも、エレベータの扉を開けるのだそう。ただし、扉は2重になっていて、一つはエレベータそのものについている。もう一つは各階の入り口についている。
エレベータが、タイミングよくどこかの階でストップしてくれればいいのだけれど、時には、階と階の間でストップすることもある。
だから、まず内側の扉を開いてエレベータの位置を確認。運悪く階と階の間でストップしている時には、なるべく隙間の多い方を選んで、よじ登るなり、ジャンプして降りるなりする。

以上が停電時のエレベータ脱出サバイバルテクニック。
タイで生活している人は知っていた方がいいかもしれない。
日本にいる人だって、もしかすると役立つ時がくるかもしれない。

ぷーしっとさんが脱出してからしばらくして電気が来た。でも、扉をこじ開けたエレベータはまだストップしたまま。コンドーのガンマガーンをしている先生に会ったので、さっき閉じ込められたんですよ。という話をすると、先生はまたか、と呆れ顔で言った。

「そんなとき警備員はまっさきにエレベータに人がいないか確認をするべきなのに。本当に困ったものだ。一体ナニをやっているのだ。」

反対側のエレベータを降りていくと、一階で警備員と、隠居したおじいちゃん(コンドー住人)のでこぼこコンビに出会った。

「上で、エレベータに閉じ込められた人がいるらしいんです!」
「あ、それ僕のことです。エレベータはまだ上でストップしてますよ」
「おお!事件当事者発見!」
「それで?これからどうする??」
「決まってるじゃないか。現場に直行だ!」

二人は張り切ってエレベータに乗り込んで行った。
上でガンマガーンにたっぷり怒られるんだろうな、と思うと、おかしくてたまらなかった。

2005年11月01日

ビタミンの補給

シーラチャに、おいしい果物屋さんがある。
高級くだもの店といったところか。 珍しい果物や、質の良い果物が並んでいる。
値段はちょっと高めだけれど、ここで買ったものにはずれはない。

シーラチャには、ピックアップトラックの荷台に自分の庭で取れた果物を並べて売っているのも多いのだけれど、こちらは格安なので、はずれもあり得る。
旬の果物であれば、大抵は並以上のものが手に入るけれど、はずれもなくはない。

我が家は、あまり果物を食べない。食べる習慣がない。
けれど、たまに、むしょうに食べたくなるときがあって、そんな時には、絶対に美味しい果物を食べたいから、おいしい果物屋さんに買いに行く。

先週末も、とても果物を食べたくなった、ビタミン補給デーだった。
さっそく果物屋さんへ。
豊水3個、ラムット(楕円で柿のような味)1Kg、ソムチェン1Kg 大満足である。

ホクホク顔で事務所に戻ると、スタッフに聞かれた。

「・・・今日は一体何の日ですか?」

果物が食べたい日よ〜

と答えて、さっそく切ってみる。
どれも、食べごろで甘い。梨もみかんも、水分たっぷり。

ちなみに、この時期の普通のみかんはおいしくないので、食べない。
皮が固くて、皮ごと飲み込むのに抵抗があるのだ。しかも、薄味だし。 
普通のみかんは1月に限る。皮が薄くなって、種があることをのぞけば、日本のみかんと同じ様においしい。
だから今の時期に買うのはもっぱら ソムチェン 普通のみかんより少し大きめで、はっさくとかいよかんのように皮をむいて食べることができる。

豊水も、ソムチェンも、甘いとスタッフにも大好評

しばし仕事を休憩して果物を頬張る。幸せ。

前の職場のクンのことを思い出した。
私の大好きな友達、クンは、とにかく果物をよく食べる人だった。
毎朝、会社の食堂で販売されている果物を「あれ2Kg、そっちは3Kg」とキロ単位で購入し、食べながらお仕事。一部は家に持ち帰って、同居している友人とその日のうちに食べつくし、また翌日、新たな果物を購入していた。

隣の席に座っていた私も、次第に、彼女の勢いにつられて果物を食べるようになった。
だって、ムシャムシャと、それは美味しそうに食べるんだもの。
そういえば、サラの味を教えてくれたのも、クンだった。
何かのお礼に、と、大量のサラを家でむいて、会社に持ってきてくれたのだ。
「おいしいから、てんもに食べさせたくて」なんて可愛い事をいいながら。

会社にいる間、クンのおかげで、ずいぶんとビタミン補給の日々が続いたけれど、今は自分の欲求に従って、たまにビタミン補給をするだけ。
クンと一緒に働いていた日々を思い出して、ほんの少し、おセンチになったビタミン補給デーだった。