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2005年10月31日

用事で、事務所に行くのが遅れた。遅れついでに、少しだけ回り道。海沿いの道を行く。

穏やかな、海

ビーチで働いている人はみな、ゆったりと動く。
あまりテキパキしすぎても、暑くてばててしまうのかもしれない。

そんなに懸命にならなくても

海に言われた気がした。
一瞬ある意味で【正気】に戻った。
そうだよね。もう少しゆったり過ごしてもいいよね。
自然のリズムに呼吸を合わせて・・・。

でも、すぐに思いなおす。 まだ、だめ。
欲も希望も夢もある今は、まだ、ペースダウンするわけにはいかない。
もっともっと、賢明に頑張ってみるよ。

たまには海を眺めて、ゆったりした時間の流れを感じたりしてみよう。
それもきっと、忘れてはならない大切なことだと思うから。

2005年10月29日

お土産の中身

ぷーしっとさんお父さんが、社員旅行でルーイ県周辺に遊びに行った。お土産をたっぷり持って帰って来てくれた(*^_^*)
タイの人も、お土産にはずいぶん気を使い、どこかに行くと、結構いろいろどっさり買って帰る。

お土産の中身
1)私の大好きな、「サラ ローイ ゲーオ」の缶詰♪
2)サラ ゼリー・みかんゼリー
3)卵型ミニチョコボール
4)世界一おいしい(という宣伝文句の)ワイン
5)プラーソム

1)サラというのは、表面にトゲトゲがついて、赤く楕円のフルーツ。

剥くのに苦労する。
そして、臭い。 本当に不思議なんだけど、食べても匂いはしない。食べないで側にいると、確実に臭い。すっごい臭い。サラを職場で食べていて日本人上司に「そんな臭いものここでHべるなー!!」と怒られたタイスタッフがふくれっつらして、「どこが臭いのよ」と怒っていた。タイの人には感じないにおいらしい。

味は酸っぱくて甘い。

サラはタイの果物の中でも、かなりディープな部類に所属するかもしれない。でも、なぜか私は大好きで、剥くのが面倒だから、剥いてあるのを市場で買ってきて一人で幸せにひたりつつ食べる。

ぷーしっとさんは見向きもしない。(10年を越える日本留学で、ディープ系はかなり苦手)

そのサラを、カキ氷シロップで食べるのが、サラローイゲーオ。
お父さんの誕生日にお食事会をしたシーフードの有名店で食べさせてくれる。
皮を剥くのが面倒な上に、サラには大きな種もあって、実を食べるときには、種ごと口にくわえて種の周りの実を食べる。
でも、サラローイゲーオは、皮を剥いた上に、種の周りの実をナイフで切って入れてくれるので、そのままどんどん食べられる。この有名店のは、肉厚で、甘くて香りが良くて、最高なのだ。

私が異様に喜んで食べていたのを覚えていてくれたおじいちゃんが、サラローイゲーオの缶詰を買ってきてくれたのだ。

2)サラゼリーは、サラの入ったゼリー。包装が手作りっぽい。地元主婦グループが作りました!という雰囲気。でも、ゼリーがすごく美味しかった。「丸ごとみかん」のように、おいしい。 
タイのゼリーは、ゼリーというより寒天で、歯ごたえに弾力がなく、なんだかなぁという食感だけれど、このゼリーは、弾力性のある、「本物」だった。

3)そして、チョコボール。チョコがブラックで、甘すぎず、なかなかおいしい。中にナッツが入っている。

4)世界一おいしいワイン。 という宣伝文句のワイン(笑)
私は以前白ワインが好きで、お父さんは赤ワイン派だった。
赤ワインにはポリフェノールが入っている、と知り、私も赤ワインに転向したので、みんなで飲むのはいつも赤ワイン。甘すぎず、おいしかった。

5)プラーソム
初めて食べた!! プラーは魚 ソムはみかんという意味だけれど、ナムソムは、みかんジュースという意味のほかに、お酢の意味もある。
つまり、酸っぱいもののことを、ソムと呼んだりする。
プラーソムは、魚の名前ではなくて、料理の名前。
米、にんにく、あとは謎の調味料に漬け込んだ魚を真空パックにしてあるもの。
それを焼いて食べてみた。サイコーに美味しい。
サイグロークイーサーンとか、ネームとか、酸っぱいソーセージに似ている。

以前食べたグンチアンプラーも、歯ごたえがあってすっごく美味しかったけれど、この魚料理も大変美味でした。あー、幸せ。
ちなみに、ぷーしっとさんは、一口食べて、「すっぱい」と顔をしかめていました。

2005年10月28日

命の水

高校生の頃、私の特技は、水を飲まずにパンを食べられることだった。

水分を必要としない女

として有名だったのだ(仲間の間でね)。
自分では、そんな特技をちょっと自慢に思っていた(バカ)。

タイにきたら、ぷーしっとさんのお母さんや、ナースをしている親戚のお姉さんが、何かあるごとに

水を飲みなさい

と強調していた。
・誰かが風邪気味の時
・お腹を壊している時
・体を熱くする果物を食べた時
・そして、挨拶代わりに
とにかく、「水を飲め」「水を飲め」と連呼していた。

薬好きのタイの人の、「薬を飲みなさい」、と同じ頻度で「水を飲みなさい」と繰り返して言われた。

私は、そんなものかなぁと思っていたのだけれど、少し前から日本でも「水をたくさん摂りましょう」といわれるようになっているらしい。

水を飲むことは
・美容にいい(10年後のお肌に違いが出るらしい)
・血液サラサラ
・老廃物を出してくれる

など、良い事づくし。

特に、気温が高いタイでは、体から奪われる水分の量が日本の比ではないらしい。
日本にいた時よりも多く水分摂取を心がけないといけない。

そういえば、胆石になってしまった駐在員さんがいたけれど、あれは水分が汗で奪われてしまい、尿の量が極端に減ったために、老廃物が体に蓄積して、それが胆石の生成へと繋がったのだ、とMDが解説してくれたことがあった。

というわけで、前の職場にいる時から、頑張って水を飲むようにした。

水を飲むことを心がけて、気づいた事。

水を飲むことも、訓練が必要だということ。
大量の水を飲みなれていない時には、コップいっぱいの水を飲むのも一苦労。
半分飲んだくらいで「お腹いっぱい」である。

それでも、コレステロール値が社内NO1という恐ろしい健康診断の結果が出たから、血液サラサラのためにも、水を飲み続けた。

少しすると、コップいっぱいを楽に飲み干せるようになった。
目標は、大きめのコップに1日7杯の水を飲むこと。
朝起きて1杯
会社に到着して1杯
仕事しながら2杯
お昼後に1杯
仕事しながら1杯
お風呂あがりに1杯

10年後のツルツルお肌を夢見て、ゴクゴク水を飲む毎日である。

2005年10月27日

つながり

最近、良いお天気が続いている。
といっても、晴天のことではなくて、太陽が雲に隠れている状態。

こういうお天気を、日本だと「どんよりした天気」、というけれど、
タイでは「良い天気」と言う。
ちょっと雨がちらつく涼しいお天気も「昼寝日和」として好まれる。
晴れ=直射日光=暑い で、晴天はあまり良いイメージではない。

結婚式も、晴天はあまり良くないらしい。
晴天=猛暑=争いごとの絶えない家庭
という連想をするらしい。シトシト雨が降るくらいのお天気だと
潤いのある家庭が築けることでしょうね、と言い合うのだ。

そんなこんなで、良いお天気が続き、涼しくてついつい
寝過ごしてしまう日々が続いている。
早く起きても、雨でジョギングもできないし。と自分に言い訳まで
してしまう(反省) 明日からは、絶対に早起きするぞ。

ところで、我がメンターの朝は早い。
3時4時には起床して仕事机に向かっているらしい。
(朝の時間は大切だと心から思う)

タイ時間の朝6時ごろにメールチェックすると、すでにメンターからの
メール第一弾が届いていたりする。
今朝いただいたメールはとても嬉しいものだった。

メンターの知人弁護士さんのことが書かれていたのだが、
どうも、私の大切な友人と結婚したKさんのことのような
気がして、さっそく確認してみると、やはりそうだった。

タイ関連の知人、友人と話しているうちに、共通の知人がいる
ことを知るのは、これで何度目だろう。
その度に、世間は狭いなぁと関心する。

こういう関係を目に見えるように示してくれるのが、mixiなどの
ソーシャルネットワーキングなんだと思う。

お気に入りメルマガにまた良いことが書いてあった。
成功の秘訣は、「欲深いこと」「何度も何度も実践で経験を積む事」
心にガンガン響いた。

というわけで、明日は絶対早起きするぞ!

2005年10月26日

やつらの種類

日本のありさんといえば、5mmくらいの黒いありさんを思い浮かべる。
あいたたごめんねごっつんこ のかわいいありさん。

にっくきタイのアリは、かなり種類豊富。

1 赤い巨大アリ
アイモッデーン といえば、仮面ライダーのことを指すが(タイでは、仮面ライダーはバッタではなくアリなのだ)この巨大アリは、とにかく怖い。手でつぶすには、怖い巨大サイズ。 1.5Cmくらいあって、マンゴーの木などに巣を作っている。木陰で涼むときには、このアリがいるかどうか、地面と木の枝を要チェック。もちろん、噛み付かれると、ものすごい痛くて、腫れる。

2 臭いアリ
小さめのアリで、臭い匂いを発しているアリ。
つぶすと、いや〜な匂いを発する。 食べ物に群がっている小さなアリは大抵このアリ。

3 すばしこいアリ
たまにみかける、アスファルトの上を異様に早いスピードであっちへこっちへ走り回っているアリ。なぜにそんなに気ぜわしく行動しているのか?と聞いてみたい。
植木鉢に巣を作ることがある。

4 ドン臭いアリ
3と対象的に、異様にトロイアリ。お風呂場など、水周りに発生しやすい。
太っていて、つぶすとプチッという。トロイくせに、生意気にも人の肌に接触すると噛み付いてくる。

5 赤くてちいさいアリ
かまれると、痛くて痒い。そして、腫れる。
洗濯物を干すときなどに、足に登ってきてかみつくのがこのタイプ。

タイには、アリよけのチョークが売られている。 黒板に書くチョークと同じような形状をしている。床にこのチョークを塗っておくと、アリはそこから先に入ってこれない。
ただし、残念な事に、このチョークが効くのは最初の数回。使い続けるうちに、アリは耐性を身につけ、このチョークを平気で突破してくるようになる。

タイに来て最初のうちは、なんとかしてアリの列を家から排除しようと、いろいろ手を尽くした。
アリが出てくるタイルの隙間にガムテープを張った。
すると、アリは別の隙間を探してそちらから出てくるようになった。

チョークを試してみた。
しばらくすると耐性をつけたらしく、効かなくなった。

そしてそのうち、アリがいる状態に、こちらの方が慣れてしまった。完敗である。

しかし、私の友人でアリに勝った人がいる。

アパートに一人暮らしで、外食がほとんどなので、家に食べ物がなかったことも幸いしたようだ。
アリを見かけるたびに

「はいはい。ごめんなさいよ。」

と殺虫剤をチュッと吹きかけたらしい。

しばらくすると、アリをみかけなくなった。現在では虫一匹いないらしい。

興味ある方はぜひ挑戦してみて欲しい。

2005年10月25日

冷凍・解凍

アリのすごい生命力に感嘆したのは、去年のことだったろうか。

楽しみにしていたケーキがアリにやられた。
ちゃんと、アリが登ってこないようにアリよけ装置(水を張ったお椀)を
設置したテーブルに置いておいたのに、椅子の背がテーブルの一部に
接触していたために、椅子の足を伝わってテーブルの上まで列を
作っていたのだ。

ウゴウゴとクリームの上を這っているアリを見ると、フツフツと怒りがわいて来た。

冷蔵庫の刑に処す

アリの大群のいるケーキはそのままではどうしようもないけれど、
冷蔵庫にしばらく入れておけば、アリは凍死して丸く小さくなる。
クリーム表面の、アリがついている部分を取り除けば、無事食べられると
いうわけ。

1時間後、見事にアリのいなくなったケーキにスプーンを入れる。幸せ。

そのとき・・・ 何かが視界に入った。チラチラと動く何かが・・・。
視線をやると、丸まったアリの死骸が動いている。

ま、まさか・・・ いや、そんなはずは!!・・・

信じたくない、と頭が拒否するが、目はその事実を捉えてしまった。
クルクルに丸くなっていた凍死したはずのアリが、もぞ、もぞと動き始め、
やがて元の大きさになると、何事もなかったかの様に動き始めたのだ。
見ると、他のアリも同じ。ムクムクと動き始めている。

まずい!!やつら復活を始めたぞ!

動揺しながらも、まだ素早くは動けないアリを集めてゴミ箱に捨てた。

凍死ではなく、凍眠していたらしい。
恐るべし生命力である・・・。

2005年10月23日

ありさん

タイでは、いたるところでアリをみかける。
10階以上の高層階で暮らしていても、ごみ箱にはアリの大群。
玄関からベランダまで、部屋の中を横切るアリの列。
テーブルの下に食こぼしが落ちていれば、群がるアリの群れ。
お風呂場にも、台所にも、水を求めてアリの列。
たまに、家電製品に巣を作ってしまうこともある。ノートブックとか、デスクトップとか。
そして先日は、一夜の間に車を巣にされてしまった。

なぜか、タイのありは人に「かみつく」。蚊に刺されたのと同じくらい、かゆいし、痛い。
毒があるらしく、腫れる。

立派な害虫である。

それなのに、あぁそれなのに・・・。
私はありを「ありさん」と呼んでいたのだった。

見つけたら殺すのに、なんで「さん」付けしてるの?

ぷーしっとさんに指摘されて、初めて気づいたのだけれど、たしかに、「ありさん」と呼ぶことが多かった。

日本にいた時は、ありは私の生活に害を及ぼすことがなく、たまに道でみかけるくらいの存在。だから、「ありさん」だったのだ。
長年の習慣というやつか。

今度から、アリと呼びます。

2005年10月21日

ゲスト講師

会社の近くに総合大学があるのだけれど、そこの日本語学科の授業で、ゲスト講師として、お話させていただくことになった。テーマは「社内通訳者の心構え」。

皆さん卒業すると、そのほとんどが日系企業に通訳として就職する。日本語通訳が不足しているタイでは、まさに、売れっ子さん達。
授業では、毎回業界でプロとして活躍している人が招かれ、話をするのだという。
前から、学部長さんを通じて内々に打診されていた話ではあった。

私につとまるのだろうか?

と、心配になった。
しかし、考えてみれば、今の会社を始める前に、社内通訳として4年間みっちりタイ人同僚及び日本人駐在員の皆様に鍛えていただき、いろいろ学んできた。
その学びを、これから通訳者としての仕事を始めようとしている学生さんに伝えるのは、とても有意義な事ではないだろうか、と思い直した。

現在私が、我がメンターから日々学ばせていただいているように、
私が今までいろいろな方から教えていただいたことを、今度は私が後輩の皆さんに伝えよう。
そして、学生さんにお話することで私自身、大切なことを再認識できる機会だとも思う。

それに、ここの学部長さんには、タイに来たばかりの頃に大変お世話になった。
タイで働いていけるのだろうか、と不安に思っていた私に、日本語教師の仕事を任せてくれた。
半年間、週に1度のお仕事だったけれど、あの仕事は、「海外で働くということ」を学び、そして社会復帰のリハビリとして、当時の私にとって、絶対に必要なステップだった。

あの時のお返しができるな

そう思ったとき、お引き受けすることを決心した。

さてさて、4年間の、楽しかったこと、苦しかったこと、笑ったこと、泣いたこと、いろいろな事が思い出される。
学生さんに楽しんでいただけるお話をしようじゃないか!!

2005年10月20日

プーヤイの集い

バンコクに行ってきた。
タイ語で「偉い人」「年上の人」をプーヤイという。
幹部とか、経営陣とか、長老とか。

日系企業のプーヤイの集まりがあって、お邪魔してきた。

皆さん大企業の社長、部長さん。風格があって、部屋に入るのさえ気後れしてしまった。
でも、背伸びしてもしょうがない。
積極的に新しい世界に身を投じることの重要性を鮒谷さんも今日のメルマガでお話されていたではないか。と自分を奮い立たせて、部屋に入った。

ゲスト講師として、日本大使館の方がいらしていて、南部情勢についてお話していただいた。

タイの南部といえば、先日2名の警察官が惨殺されたばかりだが、その方も同時期に南部を訪れていたのだという。現場を直接見て来た方からのお話は、ニュースを通じて見聞きしていた情報とまた違った印象を受ける。メディアを通じて「情報」として理解していたことが、急に真実味を帯びて、身近に実際に起こった出来事として迫ってくる。これから新聞記事など、今まで以上に興味を持って読むことができそう。 大変貴重なお話を伺う事ができた。

バンコクで起業して活躍されている社長さん2名とも知り合うことができ、ビジネス仲間の輪も広げることができた。こういう集いに出席するチャンスを与えてくれたわがメンターに感謝。

2005年10月18日

侵略者達

車のハンドルを握ると、異変に気づいた。
サワサワ・・・と目の前を横切るアリの列。
??
車のハンドルに、なぜアリ?

さらに目を凝らしてよーく見ると、車内のいたるところにうごめく小さな物体・・・。
助手席側のドアを開けてみて、ようやく、何が起こったのか飲み込めた。

ドアの隙間にびっしりついているアリの群れ。
車がアリの巣と化していたのであった。

以前ノートPCがアリの巣になってしまい、悲鳴を上げたことがあったけれど、今度も驚いた。
恐らく、昨日の大雨に、車を逃げ場として選んだのであろう。

日当たりの良い場所にとめて、ドアを少し開けておいた。お願いだから出て行って〜!!と願いつつ。

そろそろ車の様子を見に行ってみよう。

2005年10月14日

ハンサムな彼女

素敵な人と出会った。

バンコクの高層ビルにオフィスを構え、社員30名、契約社員100名を抱える女社長。
白のパンツスーツでオフィス内を闊歩する様子はまるで宝塚。洗練された、大人の女性。
お会いした瞬間にファンになってしまった。

昼食は高級レストランで一人でとる。と言う。
普段人と接する職業なので、昼食の時は一人静かに好きな本を読みながらおいしい料理を楽しみたいのだそう。

「その代わり、多少のストレスには耐えられる強さはありますよ」

と笑った顔も素敵だった。

彼女にはビジネスを通して実現したい確固とした目標がある。
目標がしっかり定まっていれば、おのずとやるべきことは見えてきますよ。と言う。

週末はジムで汗を流したり、趣味の料理で和食を作って楽しむのだという。
運転手付きの車で出勤し、部下に次々と的確に指示を下す彼女。

彼女は、女性も社会進出をしたい、と望む全ての日本人女性の憧れの生活を
手に入れている。
もちろんそれは、彼女自身の強さと、不断の努力の賜物なんだけれど。

経営者は孤独ですよ

という彼女の横顔を見ながら、私には孤独になる覚悟ができていないのだ、と感じた。

でも、私は彼女にはなれない。

私は私のやり方で、私の目標に近づいていこう。

そしていつか、彼女の孤独の少しでも、癒せる存在に成長できたらいいな、なんてことを考えた。

2005年10月13日

シンガポール ブロガー事件2

ブロガー投獄事件報道翌日の新聞に、二人のブロガーが逮捕されることになった直接のきっかけとなった通報を行なった女性のインタビューが載っていた。

「人間の尊厳が傷つけられているのをみて、放っておけなかった」

と語った彼女は、たまたま見つけたブログの内容のムスリムに対する偏見と悪意に満ちたコメントの、あまりの酷さに怒りを覚え、直後(夜中の3時)に警察に通報した。

シンガポールの警察は彼女の通報を聞いて
「ブログはブロックではない」ことを理解するのに1分間かかったという。

IT先進国のシンガポールなのに、意外な事実である。

匿名を条件にインタビューに応じた通報者である彼女は、まさか自身の通報がブログ作成者の逮捕に繋がるとは思っておらず、大変驚いたという。しかし、自身のとった行為を後悔していないという。
彼女は子供の頃に学校でマレー人は「のろま」で「愚か」だと言い放つ先生に対して、怖くて反論できなかった過去を持つという。

「人種」や「宗教」でくくられて、「日本人だから」「タイ人だから」と言われることは、確かに人間の尊厳を傷つける行為だと思う。

その現実の前には「言論の自由」も吹き飛ぶ。

複雑な事情を抱えるシンガポールという国。

数年後にまた訪れてみたい。

2005年10月11日

シンガポール ブロガー事件

シンガポールに行ってきた。
ホテルで何気なく読んだ新聞に興味深い記事が掲載されていた。

ブログに人種差別発言を掲載していた20代の若者二人に対して、それぞれ1ヶ月の禁固刑及び約40万円の罰金刑が科せられたのだという。

事の発端は新聞に掲載された、ある婦人のコメント。

この婦人は、後部座席に犬を乗せたタクシーを見かけた。
シンガポールのムスリムにとって、犬の唾液に触れることはタブーである。
そこで、新聞に、タクシーに犬を乗せる際にはケージ入れるようにできないであろうか。というコメントを投稿したのだ。

これに対して批判的な発言をし、人種差別的な記事を掲載している自分のブログへのリンクを張った若者及び愛犬家サイトで同じように批判的な発言を行なった若者に対して上記の判決が出たというもの。

判決の理由については「様々な人種、宗教を持つ人々が共存して生きているこの国において、お互いの宗教心情について敬意を払うことは、いかなる法律にも優先されるべきたった一つの社会的行為である」と述べられている。

新聞には二人の若者の顔写真とともに、謝罪文が掲載されていた。

所変われば、、、を実感した記事だった。

2005年10月06日

気になる!!

どーでもいいことなんだけど、もんのすごーく気になってしまうこと。

タイのUBC子供向けチャンネルで、NHKの「アガサクリスティーの名探偵ポアロとマープル」というアニメが始まった。
内容はとても面白い。殺人事件もあるけれど、子供と一緒に安心して見ることができる。

けれど、どーうしても気になるのが、声。

探偵物だけに、主要登場人物をのぞく、各回の被害者、犯人、その周囲の人たちは、事件毎に変わる。
それが理由かどうか分からないけれど、毎回、登場人物の周囲の人たちの声を、スペシャルゲストの形で有名俳優さんが担当している。恐らく、これも視聴者にとって「一つのお楽しみ」として特別に企画しているのだと思う。けれど、残念ながら、

ものすごい不自然

登場するスペシャルゲストは、活躍中の俳優さん達なので(例えば先日は赤木春恵さんだった。渡る世間の鬼である。名俳優である)演技は大変上手なんだと思う。
だけれど、声だけの出演になると、どうしてあれほどまでに「不自然な空気」を生み出してしまうのだろう??

名探偵コナンの映画版に登場する、週刊サンデーの読者プレゼントで一言二言の声優役をゲットした小学生達の不自然さと全く変わらない。

ちなみに、主人公の一人、ポワロは里見浩太朗さん。全く不自然ではなく、絵に溶け込むいい声である。しかし、ゲストの俳優さん達の声は、プロ声優さん達の声に混じると明らかに「異質」だ。

良い俳優が、必ずしも良い声優になるとは限らないみたい。
絵に魂を吹き込む技術というのは、それほど特殊で難しいのだと思う。

私はたいてい料理をしながらとか片付けをしながら、テレビの音を見るともなしに聞いていることの方が多いのだけれど、画面を見るまでもなく、冒頭の部分をチラッと聞くだけで、今回の素人声優(またの名をスペシャルゲスト)がどの役柄か、分かってしまう。だって不自然さがものすごく目立つのだもの。

そして、その不自然さは私を大変不快な気持ちにする。
プロの声優さん風邪をひいて鼻声で収録した回のアニメドラマのように、聞いていてイライラする。

こんな力説するほどの大問題でもないんですけどね・・・。

同じような事、気になる人いるかなぁ。

2005年10月05日

衣替え

10月に突入したと同時に衣替え。
わが翻訳会社の話ではない。 自宅コンドー(コンドミニアム)の守衛さんのお話である。

ガードマンが真面目に仕事をしない、セキュリティチェックを行なっていない、などなどのクレームが発生した時、または契約期限が切れたときに、警備会社を変えることはよくあることである。

契約会社が変わると、制服が変わるのですぐに分かる。しかし、ここで不思議なのが、変わるのは「制服だけ」という点。

昨日まで勤務していたなじみの守衛さんが、新しい制服に身を包んで仕事をしているのだ。

変わるのは、会社の名前と制服。会社の経営者が変わっているかどうかは分からないが、派遣する人材が変わっていないことは確か。これではただの衣替えである。

以前勤務していた職場の友人が怒って電話をしてきた。
退社する従業員のボディチェックなどを真面目に行なわない、ということで、日本人上司が警備会社を変えたのだそう。新しい警備会社は日系の会社で、従業員教育をきっちり行なっているので安心、という理由から上司が自分で選んだ会社。
新しい警備会社から派遣されるガードマンに、会社側代表として、仕事内容を教育してやって欲しい。と上司に頼まれた友人は朝6時に出社した。

昨日まで来ていたガーhマンが服だけ変えてきたんだよー

やはり、同じ目にあったらしい。

あたしが教えることなんてないわよ。警備のやり方は彼らの方が経験豊富でよっぽどよく知っているんだから。
衣替えは、タイではよくあることじゃない。

と、私が慰めにならないことを言うと、

何が腹立つって、わざわざ6時に出社して見たものって言ったら、会社の前で支給された制服に着替えているいつものガードマンたちよ。ばかばかしくて、やってらんないわ

どうやら、制服は現地支給したらしい。

そういえば、日本でも衣替えの季節だな。と、懐かしい日本の学生時代を思い出した。

*今日から、コメントの受信可にしてみました。ドキドキ

2005年10月04日

じわじわと・・・

じわじわと、mixiのお友達が増えて来た。

ラワンクルさんに紹介していただいて始めた当初は「・・・だから、何?」と思っていた。mixiの面白さが分からなかった。
けれど、続けるうちに「平成・進化論。」の鮒谷さんの提唱している「おそば感」に近いコミュニケーションの可能性を感じるようになった。
遠く離れていても、友達が何を読んだのか、何を買ったのか、そして何を感じているのか、が伝わってきて、友人の存在を以前よりも身近に感じるようになった。
それが嬉しくて、普段距離があってなかなか連絡取れないけれど、私にとって大切なお友達をどんどんmixiに紹介した。

それが1ヶ月ほど前のことだったと思う。

その効果が今頃になって、じわじわと出てきている。
今日もまた、マイミクが一人増えた。

何を考えているのか、とか、どんな物が欲しいとか誰に会いたいとか、そういうことを発信していると、思いがけないところから思いがけない情報をもらったり、ご紹介を受けたり。そんな人と人との繋がりが生まれる。それは、木綿子ちゃんが教えてくれた、

「私はここにいるよ」と大声を出して、皆に気づいてもらう

ということと同じだと思う。
とてもとても、嬉しい出来事。

お友達とのつながりが深くなっていくような嬉しい感覚。

さて、次はビジネスへの応用。
「私はここにいるよ」ビジネスバージョン

外の世界で、どれだけ多くの「タイ語の翻訳を必要としている人」に翻訳会社GIPUを知っていただくか。
こっちの課題は、難しいなぁ。

2005年10月03日

情報の入手

通訳のお仕事が入ったので、クライアントに、仕事の詳細情報について電話で質問。

お客さんが日本から来るんで、詳細はこちらにも分からないんですよね〜。 分かり次第、ご連絡しますよ。

この調子だと、今回も苦労しそうだ。

分かり次第ご連絡しますよ=分からなかったら連絡しません
ということ。そして、こういうケースで後日ご連絡をいただいたことがない。

特に、旅行代理店の方の「明日必ず」ほどアテにならないものはない。
おそらくあの業界の方にとって「明日必ず」はビジネスにおける枕詞の様なもので、本来の意味はすでに失われているのだろう。

でも、通訳者にとって、事前の情報入手は不可欠。
本社から人が監査に来るので現地スタッフとのやり取りを通訳して欲しい。
という場合、監査対象が、製造工程なのか、経理関係なのか、はたまたISOか、環境関連か、などによって分野がまったく異なる。当然、事前に細かい情報が分かっている方が的確な準備がしやすい。

そういうことを力説しても、担当者の方にはあまり伝わらないことが多い。

それはその通りですね。詳細をできるだけ早く取り寄せましょう。

と言っていただいても、いろいろなお仕事を抱えていらっしゃるので、本社に聞くのを忘れたり、資料が届いても、送付するのを忘れたり、あらゆる段階で情報がストップしてしまう可能性がある。

こんな時に取るべき、たった一つにして最良の方法は、

担当者さんに行動していただくために、しつこく、嫌味にならないように、催促すること

粘り強く、資料が届くまで、担当者ご本人およびその直属部下のタイスタッフの方を通じてお願いを繰り返す。これも通訳を紹介する際の重要な仕事の一つ。

自分も通訳の仕事をするから、事前情報の入手がどれだけ大切か、よーくわかる。
自分が行くにしろ、別の人に行ってもらうにしろ、事前情報を入手できるかどうか、というところが、良い通訳をするための必須条件。
どうせなら、良い仕事をしたいもんね。

2005年10月02日

ギンジェー期間突入

今日から12日まで、タイではギンジェー期間に突入。
ギンは「食べる」
ジェーは「菜食ご飯」
肉やミルクなどと、香りのきつい香味野菜(ねぎとかにんにくとかパクチーとか)を絶ち、間接的に殺生をしなくて済むことが「善行」として功徳を積むことにつながる、という精神的意味と、肉料理を絶ち、野菜のみを取ることで、体内から浄化する、という肉体的意味があるのだそう。

期間中、ギンジェーを実践する人向けに、バター・ミルク不使用のジェーパンが登場する。(パサパサしてるけど結構おいしい) 屋台も、この期間のみジェー料理を提供するところが出現する。
ジェー料理の屋台は黄色い三角旗を掲げているのですぐ分かる。

ジェーご飯の代表的なものといえば、前述のジェーパン以外にも、
1)揚げ豆腐。揚げ芋。など揚げ物シリーズ。これに甘辛ソースをつけてたべる。
2)ジェー用の黄色い麺を使った焼きそば。
3)グリーンカレー など、通常のタイ料理を模したジェー料理。
などがある。

よく分からないのが、3番。麩を使って肉の食感を再現している。
10日間なんだから、素直に野菜だけ食べていればいいのに、と思うのだけれど、「野菜のみ」というのはかなりの苦行らしく、いつものように肉の旨みも欲しい、という人向けに、この3番の料理がある。
中には、本当の豚肉にしか見えないように上手に作っている料理もあって、その技は芸術級。

いつもと同じおいしい料理を食べながらも功徳を積めるようにする。

合理的なシステムではある。

ただし、肉の旨みの代用として、麩・油・砂糖を利用するので、結構油っぽくなるのが難点。
タイの人でも「リアン」(油っぽい)といって、嫌がる人もいる。
あと、もっと現実的に「ジェーご飯は高いからイヤだ」といって食べない人もいる。

我が家では、普段の食事も野菜が多いので、そのまま普段の食事を継続。
野菜はたっぷり食べた方がいいよね。