2006年02月27日(月)
タイの憲法313条 [タイの政治経済]
今話題になっているタイの憲法の313条を調べてみました。
第313条には憲法改正の条件や手順が書かれています。
憲法改正の手続きは現在下記の流れになっています。
1.内閣、下院議員総数の5分の1以上又は両院議員総数の5分の1以上による改正案の提出
2.第一読会(両院合同会議):改正案の原則承認(両院現有議員総数の過半数)
3.第2読会:条項ごとの審議・採択(多数決)
4.審議中断期間(15日)
5.第3読会;改正案の承認(両院現有議員総数の過半数)
6.国王に上奏、国王の署名、施行
一見問題がなさそうに見えますが、憲法の改正が行えるのは内閣、下院議員、上院議員しかできないことになっています。これは民主主義で当たり前なことかもしれませんが、与党の力が圧倒的になった場合、この条件によって国民が不利な立場になります。つまり、与党の思い通りにされ、最終的に国家の財産が外国の投資家に転売されてしまうのではないかと予想されます。
代わりに、投票できる市民の5分の1の声で、憲法改正が行えるべきだと主張する人たちがいます。なぜ、5分の1かというと上記の1番の条件と同等なものだと見なされています。
このことについて、タクシン首相はどう受け止めるかわかりません。僕の予測ですが、市民の要求に応じての宣誓書への署名は絶対しないと思います。なぜかというと憲法の改正が行われると、シンコーポレーションの株疑惑などの問題がCHECK BILL(清算)されるに違いありません。首相にとって恐ろしいことが起こるのが目に見えています。
Posted by ぷーちゃん at 00時08分
コメント
いったい、この騒ぎどういうように終結するのか
予測がつきません。ジャムローン・シームアン氏も反対派になりましたし・・。タクシン首相が折れれば自分のしたことが公にされ罪に問われることになりますね。
ちなみに、私の舅もアンチタクシン派で、今月にはいってからのデモ、全部参加しています。昨日も夜中の1時に帰ってきました。はやく沈静することを願います。
ぷーちゃん 様
最近このサイトを知ってROMさせてもらっています。私はシンガポール在住なのですが商用で頻繁にタイに出入りしています。Straits Times(シンガポールの新聞)を読むだけではこの憲法についての事情などは分かりませんでした。これからも楽しみに拝読させて頂きます。
>ポォさん
3月5日も行かれるでしょうか?
>K岡 様
はじめまして。ROMしていただいてありがとうございます。実は去年の10月にシンガポールに遊びに行ってきたばかりです。タイの政治経済は全然得意分野ではありませんが、最近タイの新聞でタイ国憲法の313条と7条を掲載している記事が多く見られています。興味深い記事だったので、いろいろ調べてみました。これからもよろしくお願いします。