2006年03月15日(水)
タクシン政権に関連するタイの言葉 [タイ語翻訳通訳]
最近タイの政治についていろいろ書いていますが、今日は少しテンポを落として、それに関連したタイ語の言葉をいくつか紹介したいと思います。

ウェンワック
ウェンワックとは「空白をあける」という意味を持っています。タイ文字を習ったことがある方なら、基本的に文と文の間にスペースをあけることを教わったと思います。
今回の場合、タクシン首相に対して、政界からしばらく距離をあけるようにという意味で用いられた言葉だと思います。ちなみに、カラバウというバンドの新曲としても使われています。

ターンタン
ターンタンとは「行き止まりの道」の意味です。これ以上進むことができなくなるので、「袋小路」が一番近いのではないかと思います。ちなみに、行き止まった状態から抜け出すときに使われる動詞は「手術をする」という意味も持つ「パー」です。つまり、「パー・ターンタン」とは新しい道を切り開くということになります。

グンスー
「グンスー」はもともとタイ語ではありません。中国語の軍師から来た言葉だと思います。日本語の意味は顧問に相当しますが、タクシン首相のグンスーは約6人いると言われています。中には「金持ち父さん 貧乏父さん」を翻訳したDR.スワンが含まれているようです。
Posted by ぷーちゃん at 10時41分 パーマリンク
4月2日の総選挙は行き止まり? [タイの政治経済]
タイ総選挙のまめ知識で書いたようにタイの下院議員は小選挙区選挙制の400人と比例代表制の100人を合わせて500人の構成となっています。
今までの状況を見て、比例代表制による100人の下院議員はタイ愛国党に独占されることは間違いありません。3大野党のボイコットにより投票率の5%(参考:タイ国憲法の第100条)以上の支持率を獲得する見込みの野党がないからです。
しかし、事態は逆転しました。なぜかというと一昨日、比例代表候補の一人であるタイ愛国党のプレームサック・ピヤルラ氏が電撃出家したからです。(タイの憲法第106条によると、出家した者は議員の資格を満たさないのです。)
このため、比例代表制の議員の数が99人しか集まらないことになり、議会を開くことができなくなります。つまり、タイの政治は袋小路に入り込んだ状態になっています。いったいどのように打開していくかわかりませんが、この状況のままだと、今度の総選挙はあまり意味がないような気がします。
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タイの憲法106条:選挙権行使禁止者
タイの憲法100条:比例算出方法
Posted by ぷーちゃん at 00時01分 パーマリンク
2006年03月14日(火)
チッチャイ・ワンサティット警察大将が首相代理に [タイの政治経済]
本日の閣議は2時間くらいですぐに終了しました。現在タクシン首相と何人かの大臣(スダーラット、ネーウィンなど)はウボンラーチャターニー県にいます。(ウボンラーチャターニー県の地図)ビデオコンファレンスで閣議を行ったそうです。非常事態宣言については議論されませんでしたが、首相が任務をまっとうできない非常時には、チッチャイ・ワンサティット警察大将が副首相として首相代理の任務を果たすことが確認されたようです。
首相府の外側は相変わらずタクシン反対派に包囲されています。
Posted by ぷーちゃん at 13時17分 パーマリンク
2006年03月13日(月)
ロット・イーテンが上京 [タイの政治経済]
朝日新聞のオンライン版国際面に、次の記事が載っています。
タイ政局、対立収まらず 反首相派は9夜連続の集会
今回一番懸念しているのは、タクシンを支持する農民らが集団で上京をし始めていることです。万が一反タクシン派と衝突することがあれば、大混乱が起きるにちがいないでしょう。
それにしても、一部の農民らが「ロット・イーテン」というKubotaエンジンを搭載した農業用の自動車を使って上京しているそうです。速度が全然でなくて、さらにナムバープレートも取り付けていないのに、検問に引っかからないでバンコクまで来られることが不思議です。いつもの厳しい検問はどうしたのか、不愉快です。

ロット・イーテン
Posted by ぷーちゃん at 23時03分 パーマリンク
「5月流血事件」の映像が各チャンネルで放送されました。 [タイの政治経済]
今夜の8時に各TVチャンネルで92年5月に起きた「5月流血事件」の映像が放送されました。現在タイの治安は非常に危険なところに達しているので、いつ何が起こるか誰も予測できません。この映像が放送されたのは、92年のようにならないようにと国民に呼びかけていると思いますが、どの程度の効果が出るかわかりません。
Posted by ぷーちゃん at 00時00分 パーマリンク
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