2006年02月28日(火)
また一つ、タイ化してしまった [タイで生活]
タイではそろそろテスト期間。テストの後は、楽しい楽しい長期休暇。と言うわけで、小学校では休み中に家庭で飲むようにと、牛乳が配布されている。常温保存可能な牛乳パックが、休みの日数分。一ヶ月以上の休みなので、すごい量になる。
200mlの牛乳パックが36個。ダンボール箱一箱に詰まっている。
これを、お迎えに行った親が持ち帰らなければならない。
今日がその日だと知り、一瞬の躊躇のうち、たまたま一緒に迎えに行っていたぷーちゃんに同行してもらい、運んでもらった。
担任の先生はニコヤカに言った。
そうよねー。お母さんには、重すぎて持てないわよねー。
えぇ、まぁ。おほほ。
と笑って帰って来たけれど、実際のところは持てない重さじゃないのだ。それどころか、正直、片手で持ててしまう。
だいたい、小学生の子供でもその気になれば持てる重さなんだから、大人の私が持てない訳がない。
でも、「持つべきではない」と思ってしまった。
私が牛乳の詰まったダンボール箱を抱えることによって、周囲を驚かせてしまうのだ。
「あらら、そんな大荷物持って、大丈夫?」
「誰かに持ってもらえば?」
「キャー大変。お手伝いしましょうか」
重いものを運んでいると、周囲に苦笑されてしまう。
力仕事は偉い人の仕事ではない。
力仕事は女性の仕事ではない。
という大前提がタイ人の意識の底に流れているような気がする。偉ければ偉くなるほど、軽いものしか持たなくなるのがタイの社会。偉い人は携帯電話より重いものは持たないかもしれない。
私は偉くはないけれど、女性というカテゴリに入っているので、重いものは持つべきでない部類に所属するらしい。
楽でいいけれど、自分のことは自分でする、という当たり前のことまで忘れてしまいそうで、ちょっぴり危機感を感じた。また一つ、タイ化してしまったのかもしれない。
Posted by てんも at 00時00分