タイ語翻訳者がのぞいたタイランド

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2009年11月27日(金)

2つ目の課題 [スコータイ大学]

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2つ目の課題

無事に1つ目の課題を終えて昼食を終えると、次に2つ目の課題が配布された。2つ目の課題は発表の必要がない。だからといって楽な課題かというと、実は5つの中で作業量が一番多い課題だった。

時間割では2つ目の課題は2日目の午後にスタートし、締め切りが3日目の正午。つまり、24時間以内に回答を出さなくてはならない。

2つ目の課題は、会計の一連の作業を最初から最後まで通して行うことだった。課題に表示されている取引を手がかりに勘定科目一覧表を作るところから始めて、仕訳帳、総勘定元帳、10桁の清算表、損益計算書、貸借対照表を作る、というものだった。

専門学校で会計を勉強してきた友達と比べて、圧倒的に経験が不足している私だったが、仕訳だけは、日本語、タイ語で何度も練習していたので、この課題はずいぶん積極的に参加することができた。

さらに、初日からずっとタイ語の洪水の中にいて、頭のスイッチがタイ語に切り替わったらしかった。タイ語が普段以上にスムーズに口から出て来た。

自宅で学習しているときは自分のペースでできたので、タイ語のテキストを読みながらもメモは日本語だった。試験前に見直しをするとき、メモがタイ語の場合と日本語の場合では、確認にかかる時間が全く違うのだ。
日本語なら一瞬で文章全体を頭に入れることが出来る。タイ語だと文全体を一瞬でとらえることはできない。
だから、メモは全て日本語で作成していた。

つまり、私はタイ語で会計のテキストを勉強するときも
「この問題では、パシースーをデビット側に入れて・・・」と言うように、頭の中では日本語で考えていたのだ。

これでは、それでなくても早口の会計専攻の皆さんの議論に参加できる訳がない。

それがどうやら、2日目の時点で、「タイ語で考える」ように脳が対応したらしい。

前日からの寝不足で目は真っ赤に充血していたけれど、気持ちはとても楽だった。友達と議論しながら課題に集中して取り組めることが、私の気分を高揚させた。

新しい課題を配布する度に席替えが行われ、2つ目の課題は1つ目の課題とは異なるメンバーで取り組んだ。
その中の1人、クラスで最年長の50代の女性は、
「昨日の夜、眠れなかった・・・」
と言う私に、
「私もよ!私は前日から続けて、もう2日間、一睡もしてないの」
と言った。

彼女は合宿の前日から緊張で眠れなかったそうだ。「眠れない仲間」を発見して、私の気持ちはさらに軽くなった。その日の夕方、合宿に来てから始めて、私は携帯電話の電源を入れた。もう、家族の声を聞いても大丈夫。泣き出したり家に帰りたくなったりしないで、普通に家族と話すことができる。そう思った。

2日目からは、みんなで時間を気にして、3時のおやつと8時の軽食の時間には食堂に降りていくようにした。10分程度でも休憩すると気分転換になるし、少しは体を動かせるからだ。

「8時の軽食」とは、真夜中まで課題に取り組む学生のために、大学側が用意してくれる軽食。軽食といっても、ラーメンだったり焼きそばだったり、お腹にしっかりたまるものだった。

普段9時半から10時に寝る私は、8時以降に何かを食べる習慣がなかったので、慣れない時間に油たっぷりのご飯を食べると胃がおかしくなるのじゃないか、と少し心配だったけれど、脳を働かせるためには炭水化物は必要なのだ、と自分に言い聞かせて食べられるだけ食べるようにした。
幸い、5日間の合宿中、胃痛は起こらなかった。

2日目は、帳簿の数字がなかなか合わなくて、気づいたら時計の針が1時を過ぎていた。作業の手は休めずに、冗談を言い合ったり笑ったりして、真夜中までみんな笑顔で作業した。11時を過ぎた頃、友達の1人が行った。
「もうダメ。吐きそう。」
グループのリーダーとして一番重要な作業を担当していた彼女は、数字が合わないプレッシャーからか、昨日の私と同じ症状が出ていた。顔色も悪い。それでも彼女は電卓を離そうとしない。「ここだけ終わらせておけば、明日楽だから・・・」

数字が合わないと、イライラしたり「もうヤダ!」と投げ出したりしたくなったりするものだけれど、参加者の中で途中で課題を投げ出した人はいなかった。
疲れ目による充血で、目を真っ赤にしながら、顔に疲労の色は隠せなくても、「専門学校時代を思い出すわ〜。よくこうやって、夜中まで課題をやったっけ」と明るい口調で話しながら電卓を打ち続ける友達を見て、会計専攻の人々は、一般的なタイ人のイメージとはかけ離れているのだ、ということを知った。

彼女たちに「マイペンライ」という言葉はなかった。
責任感を持って役割分担をこなす彼女たちを、本当にすごいと思った。

これ以上遅くまで起きていると次の課題にも影響が出てしまう。ということで、その日は1時過ぎに寝室に戻った。
ルームメイトの1人は、まだ戻っていなかった。

Posted by てんも at 00時23分

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てんも

タイ国在住のタイ語翻訳者。
BOI、契約書、法律文書などの重要文書を中心としたタイ語翻訳を行っています。
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