タイ語翻訳者がのぞいたタイランド

タイ在住のタイ語翻訳者がのぞいたアメージングタイランド、タイの楽しいニュースをお届け

2009年11月21日(土)

緊張の前夜 [スコータイ大学]

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宿舎のロビー

4泊5日の研修合宿に参加すると決心し、荷物の準備はできたものの、心の中は不安だらけ。出発の日が近づくにつれ、気持ちが不安に押しつぶされそうになる。

今思えば、自分で自分に必要以上にプレッシャーをかけてしまったのだと思う。

4年間勉強を続けてきた総仕上げ。だから絶対に合格したい。
5日も不在になって、オフィスのスタッフには負担をかけているし、家族にも寂しい思いをさせたり、忙しい思いをさせたりしてしまっている。だから、絶対に1度で合格する。

普通の試験であれば、「今学期だめでも来学期があるさ」と思うことができたけれど、この合宿だけはだめだった。何しろ4泊5日。今回がダメだったら、次にまた4泊5日も家を空けるなんて、考えたくもない。

だからとにかく1度でパスしたいけれど、合宿で何をするのか内容が全く分からないだけに、不安ばかりが大きくなった。

私は自分の中にエネルギーを溜めるべく、数日前から気持ち的には息を潜めるように過ごした。よけいなエネルギーを消費せず、合宿に全てのエネルギーをぶつけようとしたのだ。この方法はいつもはうまくいくのだけれど、今回はあまり役には立ってくれなかった。研修の内容が分からないので、何に向けて気持ちを高めていくか、対象が掴みづらかったのかもしれない。

そして前日の夜。絶対に受からなくてはいけないのに、絶対に受かるという自信が持てなくて、もう逃げ出してしまいたくなったとき、私はその気持ちを友達に聞いてもらった。
不安な気持ちを書いたメッセージを送ったのは、もう暗くなっていた時間だったのに、ご近所から、バンコクから、日本から、すぐに返信が帰ってきた。

近所のお友達は、どんなことを言えば私が元気になるか、ツボを知り尽くしている。お陰で本当に元気がでた。バンコクのお友達からも日本のお友達からも、それぞれに心のこもったメッセージをもらった。
大事な友達の暖かいメッセージに、気持ちが少し、軽くなった。

Posted by てんも at 00時33分   パーマリンク

2009年11月20日(金)

合宿に役立った物、必要なかった物 [スコータイ大学]

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宿舎のフロント

研修前日、5日分の洋服、辛い料理が食べられない場合の緊急時の食糧であるパック牛乳、筆記用具を小さめのスーツケースに詰め込んだ。
筆記用具以外に大学から指定されていたのは、仕訳作業に必要な定規と電卓。

その他に忘れてならないのが虫除けローションと虫刺されクリーム(オロナイン軟膏)。

時間があるときに読もうと思った文庫本。

でも、虫除けローション・虫刺されクリームはほとんど使わなかった。これは嬉しい誤算だった。宿舎の中は、廊下から空が見える構造になっているにも関わらず、寝室にも教室にも会議室にも食堂にも、蚊がいなかった。

最終日の朝、大学の中を散策したときにアリに噛みつかれた友達に虫除けクリームを塗ってあげた以外は、虫関連グッズは全く使わないで済んだ。何らかの蚊除けのシステムが作動していたのだと思うけれど、まるでバンコクのホテルのように、虫とは無縁の日々を送ることができた。さすがにアリは見かけたけれど、そういばチンチョも見かけなかった。

文庫本も、iPodも、全く触らなかった。

逆に、持って行ってよかったと思ったのがリップクリーム。冷房の部屋でくちびるが乾いたので、リップクリームは重宝した。

そして、目薬。最近目をいたわるように心がけているので、目薬は鞄に常備している。だから合宿にも何気なく持って行ったのだが、これは本当に役に立った。
人間、朝から夜中まで数字とにらめっこしていると、目が充血してくるのだ、ということをこの合宿で始めて知った。

2日目からは私も含めてみんなの目が充血し始めたが、私は目薬があったので、少しは症状が軽かったと思う。

Posted by てんも at 00時15分   パーマリンク

2009年11月19日(木)

エアコンと温水器とインターネットと食事 [スコータイ大学]

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エアコンと温水器とインターネットと食事

4泊5日の研修合宿に参加すると決めたら、いろいろと心配事がでてきた。

宿泊場所は大学のキャンパス内らしいが、どんな場所なのかはさっぱり分からない。
唯一の情報が、「4人部屋での共同生活」ということ。そして、各部屋に鍵は一つしかないので、「研修合宿の手引き」には、鍵の利用法について注意事項が書かれていた。

・最後に部屋を出る人は、鍵をフロントに預けること。
・貴重品は部屋に置かないこと。

インターネットに接続できたとしてもゆっくりメールチェックをする時間はないだろうし、貴重品を部屋に置けないとなると、ノートパソコンを持ち歩くのも重いので、この時点でパソコンを持参することをやめた。5日間はインターネットに接続しないことにした。

ここで素朴な疑問。タイの国立大学の宿舎に、

−エアコンはあるのだろうか。
−温水器はあるのだろうか。
−辛くない食事はあるのだろうか。

毎学期の試験会場がエアコンのない高校の教室だったので、エアコンなしの生活には耐えられる自信がある。

温水器は・・・。正直、あまり自信がない。水のシャワーを浴びるのには勇気がいる。
部屋が暑ければいいけれど、寒かったりクーラーが強すぎたりしたときは、最悪の場合、シャワーなしで過ごそうと決めた。毎日顔を洗ってタオルで身体を拭くだけで十分だ。

そして食事は・・・。辛い食事は食べられない。念のために、常温保存可能なパック牛乳を持って行くことにした。

数々の心配事に、準備できることは準備して、なるようにしかならないことは観念して、合宿に向かった。

実際に宿泊する部屋に到着してみると、ありがたいことに温水器つきのシャワーだった。エアコンも完備されていて、快適だった。

ただし、後で分かったことだけれど、5日間ほとんど寝る時間が無かったので、この部屋で過ごすのは毎日数時間ほどだった。

そして、もう一つの心配事の食事は、毎回好きな料理を好きなだけ取るビュッフェ型式で、辛い料理と辛くない料理が1種類ずつ、スープ、デザートが出されたので、ご飯が食べられない、ということもなかった。それどころか、体力を温存するためにも毎回の食事はたっぷり食べるようにした。(それでも、家に戻ると体重は1キロ減っていた・・・)

食堂は、イスラム教徒専用ご飯まで提供される充実ぶりだった。

Posted by てんも at 00時21分   パーマリンク

2009年11月18日(水)

4泊5日の決断 [スコータイ大学]

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4泊5日の決断

最終科目のテキストには、なにやら「研修合宿」が開催されるようなことが書いてあった。筆記用具を持参するように、と書いてある。

これは、泊まり込みということなんだろうか。

詳細がまったく分からないままに「そのうち分かるだろう」と思っていたら、本当にそのうち合宿の詳細が送られて来た。
そこには、研修合宿の期間と場所と費用が記載されていた。
期間はなんと、4泊5日。場所はスコータイ大学のキャンパス内。費用は2020B。

何よりも、期間に驚いた。

スコータイ大学で勉強する人は、そのほとんどがすでに仕事をしている人だ。家族があって、仕事があって。そんな人が、5日間も家を空けられる訳がない!!
そう思った。

だいたい私は、用事があって日本に帰国する際だって2泊3日で用事だけ済ませて大急ぎで帰って来るのだ。大学の研修に5日も使うなんて、考えられない。
しかも研修場所がインターネットが通じる場所かどうかも不明。

お客さんとのやりとりの95%をメールに依存している私にとって、いくら土日を挟むとはいえ5日間もメールが確認できない状況になることなど考えられない。

どう考えても、無理だ。
念のため、大学に問い合わせてみた。5日間の合宿を、2日と3日のように2回に分けて期間を短くして参加することはできないだろうか。
大学の回答は「マイダーイ(それはできません)」
これはやっぱり無理だ。

そう思ったので、大学の勉強はここで一時中断しようと思った。もう少し時間が取れるようになったら、改めて合宿に参加することを考えてもいい、そう思ったのだ。最長で8年間在籍できる4年コースに入学してから、私は4年間で最終科目まで全ての科目にパスしている。ということは、あと4年は時間の猶予があるということだ。

そう考えて、しばらくテキストから離れた。
そして日本語で簿記の勉強を始めた。

そのまま1ヶ月ぐらい経っただろうか。少しずつ、自分の考えが変わってきた。
もしかすると、この時期に5日間の合宿に参加する機会がやってきたということは、自分の生活スタイルを見直すよい機会がやってきたということなのかもしれない。

もし、この合宿に参加することができたら、私はこれまでの「仕事第一」の生活から解放されるかもしれない。私を「仕事」に縛り付けていたのは、もちろん私自身だ。私が自分の中の優先順位を変える決心さえできれば、5日間ぐらい、なんとでもなるのかもしれない。

そして、師の言葉が私の背中を押してくれた。

長い人生のうちの僅か5日間。
仕事の上での5日位直ぐ取り戻せるでしょう。

モーリさん(夫母)も、息子を妊娠中に大学に通って学位を取り、学校の先生になった。
私が「行きたい」と言えば、義両親も、だんなさんも、家族は全員喜んで協力してくれる。障害は、私自身の気持ちだけだった。

こうして私は、5日間という自分にとっては前代未聞の長期間、家とオフィスから離れることを決心した。

Posted by てんも at 12時01分   パーマリンク

2009年11月17日(火)

母校ができた [スコータイ大学]

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母校ができた

私が勉強中だった通信制公開大学の最後の科目は、英語ではProfessional experience in accountingと表記されていて、コースには5日間の集中研修が設定されていた。
4泊5日、大学に泊まり込んで研修を受けるのだ。

通信制の大学なので、通常は郵送されてくるテキストを自分のペースで勉強して、決められた日に試験を受けに行く。試験会場は各県に設置されていて、ほとんどは地元の中学校や高校だった。

だから、一応スコータイ・タマティラート大学の学生だったけれど、入学式にも出席しなかったのでキャンパスに足を踏み入れたことはなく、大学をなんとなく遠い存在に感じていた。

それなのに。
5日間みっちり研修を受けているうちに、参加者の間に自然に「ここが私の母校なのだ」「この仲間が私の同級生なのだ」「この人が私のアジャーン(先生)なのだ」という意識が芽生え、強い連帯感が生まれた。研修の様々な場面で、参加者が大学を身近に感じられるような仕組が用意されていたのだ。

中身の非常に濃い5日間を経験して自宅に戻った私は、まだ半分ボーッとしている。日常生活と切り離されて、仲間と一緒に真夜中まで夢中で課題に取り組んだ日々は、強烈な体験として自分の中に刻まれながらも、一方で、「あれは本当に現実に起こった出来事なんだろうか」と、自分があの5日間を乗り切れたことが未だ信じられないでいる。

だから私は、あの5日間が本当にあった出来事なのだということを自身で確認するためにも、合宿の様子を綴っておきたいと思う。

2009年は私にとって、タイに母校ができた特別な年になった。

Posted by てんも at 14時18分   パーマリンク

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プロフィール

タイ語翻訳者

てんも

タイ国在住のタイ語翻訳者。
BOI、契約書、法律文書などの重要文書を中心としたタイ語翻訳を行っています。
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