2009年03月20日(金)
モーリさんの判断基準 [アメージングタイランド]
モーリ邸の玄関近くにあるレンガの柱に、小さな虫が巣を作った。
この虫、小さい上に集団で行動するため、玄関近くを通る際には小さい虫の群れの中を歩かなければならない。目や口に入りそうで非常に迷惑なのだ。
「なんとかしようよ」
とだんなさんが言った。「なんとかしよう」とはつまり、巣の穴をふさいでしまうとか、殺虫剤で一網打尽にしてしまうとか、そういう意味である。
モーリさんの答え。
「マン・マイダイ・タムアライ」(その虫たちは何も悪いことしてないじゃない)
私達にとっては「害虫」でも、モーリさんにとっては小さな虫が住宅のレンガの穴に巣を作ることも、群れで行動することも自然の摂理らしい。
これが自宅前だとつらいけれど、モーリ邸前なので、まぁ我慢できる。同居していなかったことにホッとしながら、
「これからは仏のモーリと呼ぼう」
と思っていた。
それから数日。
我が家のベランダの人目につかない一角にハトが巣を作っていたのを発見。すでに卵もある。
友達によるとヒナになってしまうと虫がわいてベランダの洗濯物についたり、いろいろ面倒な事態になるらしい。
そこでモーリさんに、巣ごと取り外してモーリ庭園で引き取ってもらえないだろうかと相談してみた。
モーリさんの答え。
「トゥップ・ティンルーイ!!」(そんなもの、つぶして捨ててしまいなさい!!)
「・・・」
そういえばモーリさんは鳩が嫌いだ。モーリさんにとって鳩は、犬の昼寝中に高価なドッグフードをガンガン丸呑みしていく悪いヤツらしい。
「仏のモーリ」の意外な言葉にボーゼンとしながら、モーリさんの判断基準は私の理解の範疇を超えているなぁ・・・としみじみ思うのであった。
Posted by てんも at 00時01分 パーマリンク
2009年02月25日(水)
浅草寺のお守り [アメージングタイランド]
久しぶりにモーリさんご主人(夫父)の車に乗ったところ、おもしろい物を見た。
浅草で買ってきた交通安全のお守り。
タイ人好みの金色の鈴が付いているちょっと派手なお守りなので、喜んでもらえるかと思ってプレゼントしたのだが、愛用してくれているようだ。
でも、この位置はどうだ。
お守りの位置により、モーリさんご主人は運転中にバックミラーを全く利用していない、という事実を知ってしまった。
Posted by てんも at 00時52分 パーマリンク
2009年01月16日(金)
消えたiPod [アメージングタイランド]
薄くなった姿を見慣れた目で眺めると、いかにも重そうに見える初代iPod。だんなさんは薄型のiPodを入手したし、私は別のタイプを使っているので、最近はだんなさんのお父さんの車で使われている。CDを入れ直す必要もなくいろいろな歌が聞けるのでお気に入りらしい。
ところがそのiPodが消えてしまった。
車を修理に出した際、取外すのを忘れたそうだ。
修理に出した時にはついていたのに、車が戻ってきたときにはなくなっていた。しかも、なくなったことに気づいたのは自宅に戻ってから。
「何をやってるの?」が、周囲の反応。
本人は「うっかりした」と言うが、「車を預ける際には貴重品その他全部車から降ろしておくように」と最初に私に教えてくれたのはお父さんだ。本当に何をやってるんだ。
おそらくは、修理工の誰かが持って行ってしまったのだろう。そういう事態を予想して、車を預ける時には貴重品は車内に残さないように店側も念を押しているはずだ。
「もう戻ってこないね」とあきらめムードが漂った。
予想外の出来事が起きたのはその数日後。
なんとそのiPodが戻ってきたのだ。
お父さんが修理工場のオーナーにどんな話をしたのかは分からない。さらにオーナーが部下に対してどんな魔法で一度取ったものを返させたのかは分からない。けれど、とにかく無傷で戻ってきた。
そして今日もiPodは大活躍している。
Posted by てんも at 00時42分 パーマリンク
2009年01月14日(水)
お葬式につきもののお話2 [アメージングタイランド]
お葬式につきものなのが、「出た、出ない」の本人の幽霊の話。
もう一つ、お葬式と切っても切れない話があったのだった。
それは宝くじ。
新居の部屋番号、子どもの受験番号、新車のナンバー、夢で見た数字・・・生活の中のありとあらゆる数字をヒントに宝くじを買う。そうやって宝くじを買うことを楽しみにしている人達がいるのだ。そんな人達はお葬式でも宝くじを買う。
亡くなった方の年齢、亡くなった日付、それらの数字を組み合わせたり足し算したりして、当たりそうな下二桁の数字を推測して買うのだ。亡くなった人の身内も買っているので「不謹慎」という感覚ではないらしい。
これもまた、外国人嫁にとっては謎の感覚だ。
Posted by てんも at 00時07分 パーマリンク
2009年01月10日(土)
お葬式につきもののお話 [アメージングタイランド]
親戚に不幸があり、お葬式に参加してきた。式の最中、親戚の間で話題になったのが、お葬式につきものの「あの話」だ。
「出た」というのだ。
ある人は臭いで、ある人は気配で、ある人は音で、またある人は急に電気機器の調子がおかしくなったり、急に強風が吹き付けたり、そんな状況に、亡くなった人が近くに来たことを感じたのだという。
亡くなってから火葬されるまでの約1週間、縁のある人に別れを告げるため、または生前行けなかった場所を訪れるために、亡くなった人の霊がいろいろな場所に出没するらしい。
決して珍しい体験ではなく、かなりの確立で体験するらしいのだが、皆それを心の底から怖がっている。100%怪談のノリである。
親しい人であれば、最後のお別れに来たと思えばジーンとしたり、感動に近い気持ちで受け止めるのかと思えば、そんなことは全くなく、ホラー映画のような反応。タイでは、生身の人間と亡くなった人の霊とでは全くの別物と考えているようだ。
そして、怖いクセに自分の体験を語りたがるのだ。さらに「あの人も・・・」「この人も・・・」とその場にいない人の体験までついでに語ったあげくに「ひゃー、怖い」と身をすくめてみせるのだ。聞く方も興味津々に聞いてゾゾゾ・・・という感覚を味わっているらしい。
いつもこの盛り上がりの輪には入っていけず、ポカーンと眺めるばかりの外国人の嫁である。
Posted by てんも at 00時15分 パーマリンク
【 過去の記事へ 】