2007年02月22日(木)
成長のスピード [タイで生活]
「サワッディー! ジャム・ピー・マイトリー・ダイ・マイ〜?(ピー・マイトリーを覚えてる?)」
陽気な声が受話器の向こうから聞こえてきた。
どこのどちら様かしら、と思いつつ思わず
「トー・ピット・ルプラーウ・カ (おかけ間違いではないですか)」
と答えると、
「てんもー、僕だよ、僕」と言う。
それは日本に留学経験のあるピー・マイトリーだった。タイに戻ってきて以来、ご無沙汰していた。
ピー・マイトリーはご夫婦で同時期に同大学に留学した。夫妻には小学生の息子がおり、両親の留学について日本に来ていた。名前をアガちゃんと言う。
当時アガちゃんは小学校5年生だった。あいうえおも知らずに日本からやってきたアガちゃんは、半年もしないうちに周囲の留学生の誰よりも流暢な日本語を操り「日本の子供」になった。
あれから、9年。アガちゃんは大きくなっただろうか。
「アガちゃんは、元気ですか?」
「うん。今年大学2年生だよ」
「え・・・」
その言葉に愕然とした。
なんということだろう。9年の歳月は、小学生を大学生にしてしまうのか。
アガちゃんは大学1年生の去年、日本語能力試験の1級に合格し、今は大学で英文学を専攻しているという。
ということは、帰国してからも日本語の勉強を続けていたのだろう。
日本にいる間は流暢な日本語を話しても、タイに帰国したとたんに1ヶ月できれいさっぱり日本語を忘れてしまう子供が多い中、ご両親と本人の努力で日本語を忘れずに、さらに勉強を進めて日本語1級を取得したのだ。
アガちゃん、あなたはなんて素晴らしいのだ。
アガちゃんが小学生から大学生に成長した9年間に私はどれだけ成長できただろうか。
なんだかとても、アガちゃんに会いたくなった。
Posted by てんも at 00時18分