2007年03月16日(金)
迷子 [タイで生活]
タイの大学生は卒業が確定してから就職活動を開始する。卒業前に企業から声のかかる学生もいるが、卒業したものの、半年経っても就職先が決まらない学生もいる。だから今の時期の4年生はいろいろ。
最近知り合ったある女子学生さん。企業から採用面接の呼び出しがあった。
「落ち着いて、しっかり受け答えするんだよ」
「どうしよ〜。会社の場所が分かりません」
「へ?」
「私大学の周辺以外に行ったことがないから、シーラチャって知らないんです」
「・・・はい?」
チョンブリ県内の大学に通っていながら、シーラチャに足を踏み入れたことのない学生がいるとは・・・
「会社の名前は?」
「えっと、確かソフトなんとかっていう名前です」
「行き方を先方に確かめた?」
「赤だか黄色のバスに乗ってー、なんとかって言うロータリーで降りて、アイロン屋の近くって言ってました。」
「・・・。分かってると思うけど、採用面接に遅刻は許されないからね」
「はーい。だから今から下見して来ようと思います」
彼女は実家から下宿先に戻ることができず、道端で泣いた過去を持っている。「面接がうまくいくこと」より面接先の会社から無事に戻って来ることを祈る学生も珍しい。
Posted by てんも at 05時19分