2008年11月10日(月)
読書進化論2 [読書の記録]
勝間さんがフォトリーディングを実践しているのは知っていたけれど、読書で進化していく原点として、大きなインパクトを受けたのが神田昌典さんの本だったのは意外だった。
つまり勝間さんは、神田さんが書籍で勧める方法を素直に実践し、ほんの数年で文字通り進化したのだ。
勝間さんはご自身の立ち位置を徹底的に客観視している。そして現状分析と今後の目標を公開し、読者に経過報告を行うことを約束している。
また、勝間さんはマーケティングの一環で、ブログやmixiに自分の名前で検索をかけて、コメントをチェックするのを日課にしているという。
顔が見えないネットの世界では、まさか本人が目にするとは思わず気軽に批判、中傷を書く人もいる。それでも彼女はひるむことも身構えることもなく、一切のコメントを飲み込んで、自分の目標のために、更なる改善のために、利用している。誤植を教えてもらうのも、ウェブ上のコメントが多いという。
ネット上の中傷に耐えきれなくなる人がいる一方で、軸がブレることなく進んでいける人がいる。その違いは一体どこにあるのだろう。
Posted by てんも at 00時41分 パーマリンク
2008年11月09日(日)
読書進化論 [読書の記録]
勝間さんが出版の世界でどのような戦略で試行錯誤を重ねてきたのか、短期間で著書のセールスが累計100万部を突破という結果を出すまでの経緯が記されている。
「読書で進化しましょう」という啓蒙本でもあるし、
出版業界での試みをケーススタディとしたマーケティングのお手本でもあるし、
ブログからスタートして、出版、ラジオ、テレビ、複数のチャネルに進出してきた勝間さん自身の自己プロデュース論でもある。
つまりは内容が濃いのだ。新書で、740円で購入できてしまうというのに。
勝間さんの間口の広さは、「フレームワーク力」で解説されていた「視覚化力」を意識されているからかもしれない、そんなことを思った。
友人に、「仕事を通して壮大な社会実験をしているだけなのでは」と見抜かれた勝間さんは、「新しいことを仮説として考えて、実際にそのアイディアを実現してみて、それで何が起こるのか、そのプロセスを見ることが生きがいなのです」と書いている。
Posted by てんも at 00時03分 パーマリンク
2008年10月26日(日)
養老院より大学院 [読書の記録]
内館 牧子さんは文章が潔くて、ユーモアがあって、おっきな愛がある。
だからまとまった時間が取れることが分かっている時は、書店に入って内館さんの新刊を探すことから始める。残念ながら見あたらない場合は別の作家さんを探す。とにかく内館さんを一番先に探すのだ。
今回は幸運なことに本命の内館さんの文庫を発見。内館さんが東北大学の大学院で「大相撲における宗教学的考察」を研究していたことは「内館牧子の仙台だより」を愛読していたから知っていたが、その時のことがまとめて1冊の本になっていたことは知らなかった。
内館さんの元には、彼女の様に社会人から大学院に進学したいと考えている人たちからの質問が多数寄せられたという。その質問の内容が、男と女で全く異なっていた。
男の抽象的な質問と比べて、女の質問は非常に具体的。「20代の若者で賑わう学食で50代女が一人で食事をとるのは寂しくないか」自分が大学院に入学した後のキャンパスライフを具体的に思い描いた上での質問事項なのだ。内館さんの解決法も彼女らしくて見事。
Posted by てんも at 09時52分 パーマリンク
2008年10月25日(土)
コンサルの思い出 [読書の記録]
「サンクコスト時間術」という本を読んだ。「限られた時間で最高の成果を上げるための本」ということだったのだが、後半の小枝部分は特に、ピンとこなかった。でも、読んで良かった。著者の経営コンサルタント時代の話を読んで、しばらく忘れていたコンサルティングの現場を目撃した時のことを思い出したのだ。
コンサルタントと会社の部門責任者の面談の場。
「部門の目標を数値化しましょう」と持ちかけるコンサルタントに、職人気質の部長さんは言った。
「あのね〜、なんでもかんでも数字にしちゃうんじゃなくてさ、数字にできないもの、目に見えないものってあるでしょ?そういうもんを大事にしたいんだよね〜」
「はぁ・・・」
目に見えないものを数値化して仕事の成果を測ることこそを業務としていたコンサルタントにとって、現場責任者の言葉は宇宙語だったようだ。
あの時は気づかなかったけれど、本当に貴重な体験だったと思う。
Posted by てんも at 00時20分 パーマリンク
2008年10月02日(木)
細野真宏の数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本! [読書の記録]
細野先生が経済に関する講演などの際に必ず受ける質問に「普段の情報源は何なのですか?」というのがあるらしい。
しかし、細野先生は活字が苦手なので普段は新聞や本すら全く読まない。つまり、細野先生が接している情報の量は決して多くない。それなのに日常的に新聞や本などを読んだりしていて圧倒的に多くの情報に接している人たちが、細野先生に「普段の情報源は何なのですか?」と質問をする。
ここに、多くの人たちが「経済がよく分からない」と思ってしまう「本質」が隠されているという。
そして細野先生は、数学や経済の全体像を理解するために必要な「脳における思考回路の全体像」を把握すべく、自分の思考回路の動きを細かく分析し続け、本書を完成させた。
「経済の理解と情報の量は比例しない。」というのは、衝撃的ですらあった。
「数学的思考力」というと特殊な能力という印象を持ってしまうけれど、「弁護士を志望する人は数学を勉強するのが望ましい」とも言われているそうだ。
おなじみのパンダとクマのマスコットで感覚的に理解できる絵が挿入されていて、読みやすい。でもきっと私のはまだ「分かったつもり」のレベルなんだと思う。何度か読み返しながら情報の基盤を作っていこうと思う。
Posted by てんも at 00時33分 パーマリンク
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