2007年08月10日(金)
必要のない翻訳 [タイで生活]
たとえ小額でも、お金が入ってくる流れを作ることが大切なのだ。気づいた時にはその流れが大きくなっている。
という文章を目にして、
「そうだよな。小さな仕事も大切にしよう」
と思っていた矢先の出来事。
「日本行きのビザを申請するので、書類をタイ語と英語に翻訳して欲しい」というお客さんからの問い合わせがあった。珍しく、タイの個人のお客さんである。
日本領事館に提出する書類をなぜタイ語訳するのか?
しかも、タイ語訳と英語訳の両方が必要なのか??
不思議に思いたずねてみた。
「これをタイ語訳しなければいけないと、誰に言われましたか?」
「えー、だって、叔父さんが昔日本に行った時に翻訳したから」
「領事館には確認しましたか?」
「・・・いえ。」
その場で日本領事館のウェブサイトをチェックすると、ビザ申請について、事例別に細かく説明されている。丁寧に、日本語のページとタイ語のページで同じことが説明されている。
どこをみても、提出書類のタイ語翻訳が必要とは書いていない。
そこで、お客さんに領事館へ直接問い合わせることを勧めると、やはり翻訳の必要がないことが判明した。
タイ語で必要書類、手続き法が記載されているページを印刷して渡し、
「どうもありがとうございます」
と会社を後にしたお客さんを見送りながら、タイの人って官庁が苦手なんだな、と改めて思った。直接問い合わせればすぐに分かることなのに、どうしても役所を避けてしまうのだ。たしかに、役所の窓口で嫌な思いをさせられたら苦手意識を持つのも仕方のないことではあるけれど。
そして・・・。小さな仕事を大切にするどころか、仕事の依頼に来たお客さんをそのまま帰してしまった自分に気づいた。し、しまった。
でも、必要のない翻訳なんだもの。まぁいいか。
不思議なことに、その直後から仕事の依頼がどんどん舞い込んできた。いつも通りの法人のお客様。
物事というのは、底辺で繋がっているような、そんな気がした。
Posted by てんも at 00時18分