2006年09月12日(火)
タイ人留学生たちのその後 [タイで生活]
古い友人と再会した。彼女と初めて出会ったのは日本。彼女は日本の大学に留学していた。
タイのお金持ち華僑は子供に複数言語を身につけさせるべく、小さい頃から英語圏で生活させることがある。彼女もその典型的なパターンで子供の頃はマレーシアで育った。小学校4年生でタイに戻り、そこで初めて本格的にタイ語の勉強をスタートさせた。高校はタイでトップの進学校。そして大学は日本に留学。
私と出会ったときにはネイティブとしてタイ語を操り、英語ももちろんペラペラ。祖父母の影響で中国語も話せれば日本語も勉強中ながらしっかり使いこなしていた。
そしてその後アメリカに渡り、大学院を卒業してタイに戻ったのだという。
4ヶ国語を操るスーパーな彼女だが、久しぶりに再開してみると、意外にもタイで幸せに生活しているとは言えないようだった。
彼女は私に向かって何度も聞いた。
「タイで生活していて、楽しい?」
海外生活の長かった彼女はタイでの生活に溶け込めないでいるようだった。タイ人的な仕事の仕方に我慢できないからタイの会社では働けない、とフリーランスで仕事をしていた。
そして、日本留学時代の友人の一人も同じような問題を抱えていると教えてくれた。何でもズバズバと口に出してしまうので周囲のタイ人とうまくいかないのだとか。
別の友人はスタンフォード大学を卒業後「自分はタイに戻ってもタイでは生活できない」とアメリカで暮らしているという。
もちろん4ヶ国語を操る彼女は語学の才能を活かしてフリーランスで好きな仕事をしているし、スタンフォード大学を卒業した彼女もアメリカで活躍している。それでも彼女達は自分が「一般的なタイ人の枠組」からはみ出してしまったことを意識しているようだった。
あの頃日本で一緒にタイ料理を作って遊んだ友人達が、大人になって誰一人としてタイで普通に生活していないことが気にかかった。
Posted by てんも at 10時39分