2006年10月18日(水)
青い目の花婿 [タイで生活]
ドイツから一時帰国した友人は5歳年下のドイツ人の恋人を連れて来た。青い目の「ファラン」である。
友人のお父さんは娘がドイツ人の恋人と一緒にタイに戻って来ると知ったときにこう言ったそうだ。
・できればタイ人と結婚して欲しい。
・それがダメなら、できればアジアの人と結婚して欲しい。
・それがダメなら、できれば仏教徒と結婚して欲しい。
・それがダメなら、できれば生まれてくる子どもには仏教を信仰させて欲しい。
・・・こんな感じで「譲歩と希望」が延々と続いたらしい。
親心って切ない。
ちなみに当人達はまだ恋人同士でいるだけで将来結婚するかどうかは分からない、ということだった。でもお父さんはきっと、気が気ではないのだ。
ドイツ人青年ステファンは好青年だった。穏やかで物静かながらご機嫌で、どんな料理にも積極的に挑戦し「アロイマーク」とガンガン食べる。
飲茶屋さんでの食事会ではウーロン茶を飲みながらお箸を器用に使ってシューマイを食べていた。
友人は小柄でふくよか。ステファンは背が高くてほっそりしている。でこぼこコンビである。でも二人ともすごく仲が良くてドイツ語と英語を混ぜてしゃべる姿はほほえましかった。
ステファンが私に聞いた。
「日本はタイほど暑くないでしょ?」
私はただの世間話だと思って答えた。
「うん。今の季節は秋で、過ごしやすい良い時期なんだ。」
「オータム・・・。タイは日本よりすごく暑いのに、大丈夫だった?ちゃんと生活できた?」
ステファンの聞きたいことが分かった。なんだなんだ。結婚はまだ分からないといいながらもステファンはいろいろ考えているんじゃないか。
私は一応、タイで暮らす外国人としてはステファンの先輩だ。ここはお姉さんらしく、彼を安心させてあげなければならない。
「ノープロブレム。エアコンだってあるしね、タイの生活も快適だよ〜」
この答えにステファンは笑顔を見せてくれた。
恋人の生まれ育った国で生活できるかどうか、心配するのは日本人だけじゃないんだね。
ステファンと友人は今日、お父さんの待つ実家へ顔を出す。
ステファンとお父さんの初対面がどんなことになるのか、私までドキドキである。
Posted by てんも at 08時03分