2009年08月31日(月)
豆乳屋さんの素朴な疑問 [タイで生活]
その場で飲む豆乳はいつもマグカップに入れてもらう。料理やお菓子に使うものは袋に入れてもらう。
だからナムトーフ屋のおじちゃんは、「サイ・トゥン(袋入り)」を注文すると、「今日は何を作るの!?」と目を輝かせる。おじちゃんは、自分が売っている豆乳がどのように利用されるのか興味があるのだ。
デザートの作り方を説明した時のこと(と言っても、「タピオカ粉を混ぜてかき混ぜるだけ」なのだけど)、おじちゃんが目を丸くしながら言った。
「いろいろよく知ってるんだね。もしかして、日本にいたときお菓子屋さんでもしてたの?」
慌てて否定したけど、おじちゃんのこの発想はタイならではだと思った。タイでは、とても気軽に「商売開始」ができる。それが長続きするか、儲けが出るかはまた別の話だけれど、パンを焼ける人はご近所や同僚から注文を取ってパン屋さんを始めるし、お菓子を習いに行ってシフォンケーキの作り方を身に付けたら、近隣の珈琲ショップにシフォンケーキを置いてもらったりする。
日本は、自宅でケーキやクッキーを焼いたり、プリンやゼリーを作ることはさほど特別なことではないと思う。「家事」の一つと思われているかもしれない。それができるからと言って、すぐに売り始めることはあまりない。プロ顔負けの素敵なお菓子を作る人もたっくさんいる。
久々に、タイと日本の「感覚」の違いを思った夕暮れ時だった。
Posted by てんも at 00時20分