2006年06月04日(日)
情けは人のためならず、自分のためなのだ [タイで生活]
「誰かのために、何かをする」
というのは、立派なことだ。でも、見方を変えればお節介なことでもある。そして、良いことなのか悪いことなのか、評価も大変に難しい。
例えば、親が子供に言う。
「あんたのためを思って、言ってるのよ」
親のこういう言葉は、子供にとっては迷惑でしかない。
しかし、その子供が大きくなると、うるさく言ってくれた親の気持ちを理解し、本当に自分のためを思って言ってくれていたのだ、と親に感謝したりする。
親の「うるさい小言」への評価は、「悪」から一転して「善」となる。その時々によって、評価は変わるのだ。
現時点での評価も、いずれ変化するかもしれない。
それでは、どの時点における評価を重視すればよいのだろうか。
「誰かのために、何かをする」
それが、本当に相手のためになっているのかどうかは、誰がどの時点で判断するかによって、見方が全く変わる。
「情けは人のためならず」には、
「人のためにしてあげたことはめぐりめぐって自分に返ってくるから、他人への親切は結局は自分のためになるんだよ」という意味のほかに、もう一つの意味もあるのかもしれない。
「人のために何かをする、という行為は、誰かに頼まれたからやったのではなく、自分がやると決めたからやったのだ。人に感謝されたり評価されたりすることを目的に行うのではない。他人への親切は、それをやりたいと思う自分の欲求を満たすために行った。つまり、自分のために行っているのだよ」
全ての行動は自分の責任。
私は日本人学校が、今後この地にやってくる子供達にとって必要かどうか、今の時点では正直まったくわからない。
でも、活動に関わっている人たちの信念には大変共感できる。だから、お手伝いをしようと思う。
Posted by てんも at 11時51分