2006年08月12日(土)
特殊技能を持つ人々 [タイで生活]
仕立て屋のお姉さんピー・ゴップは、洋服を作る全ての工程を自分一人で行っているという。
誰かお手伝いを探すことは考えないの?
と聞くと、
一度雇ったことがあるけれど仕事が雑で、結局自分でやり直さなければならなかったので、それ以来自分一人でやっているのだという。
お客さんも丁寧に仕上げてもらいたいから喜んで待ってくれるのだという。
おいしいシフォンケーキを作るパン屋さんは、お手伝いの人を雇ってもなかなか長続きする人がいなくて大変だと言っていた。支店を増やしたいけれど、任せられる人がいないのだそうだ。
どこの仕事もみな「人」の問題で頭を悩ませていた。
自分の技能をマニュアル化して人に伝え、同レベルの作品を生み出せるようなシステムを作ることはものすごく難しいことだと思う。
特に職人的な技が必要とされる専門職ほど、ビジネスの規模を広げていくのは難しい。
ビジネスの規模を広げることを望まず、自分の責任の範囲でこなせる仕事量で質を維持し続けることを目指す人もいる。
職人的な「技」の質とビジネスの規模は常に反比例するのだろうか?それともうまくシステムを作ることができさえすれば、どんな技でも再現できるのだろうか?
そんなことを最近考えている。
Posted by てんも at 23時17分