2008年07月22日(火)
トマト畑から脳外科医 Reader's Digest 08July [読書の記録]
ドクターQは、19歳の時にメキシコからアメリカに不法入国した。先にアメリカに入国していた従兄弟の紹介で、最初に始めたのがトマトの収穫の仕事。週に 155ドルの収入だったが、トマトを食べてお腹を満たし、洋服はいつも同じジーンズで、収入のほとんどを貯金し、1年間で8000ドルを貯めた。
その後別の場所に移り、仕事をしながら夜間は英語の勉強をした。英語をマスターすると、仕事を夜のシフトに変え昼間は専門の勉強をはじめ、準学士の資格を取り、カリフォルニア大学に入学する。
大学ではアルバイトを掛け持ちし、3人の先生のアシスタントを勤めて学費を捻出した。カリフォルニア大学を優秀な成績で卒業すると、恩師の勧めによりハーバードメディカルスクールに進学。メキシコからアメリカに渡って10年後、彼はアメリカ国籍を取得した。
そして40歳の今、ドクターQは脳外科医として1日12時間働くとともに週末は研究室で脳腫瘍の治療法を確立するための研究を重ねている。そして、残りの少ないけれど貴重な時間を、妻と3人の子供と共に過ごしている。仲間の研究者や学生を自宅に招き、共に食卓を囲むこともある。
ドクターQを支えたのは、トマト畑のオーナーの息子や、ガールフレンドの母親から受けた偏見を「負けるものか」とやる気に変えた胸に秘めた「夢」、そして父親の「私のようになりたくなかったら、勉強をしなさい」という言葉。
Posted by てんも at 00時56分