2006年07月21日(金)
徳のある人 [タイで仕事]
ある業界のトップの方にお会いする機会に恵まれた。
その方を訪ねてバンコクの本社に行った。
高層階にあり、大きなフロアに100以上のデスクが並び、そのすべてのデスクにパソコンが置かれていた。人々は忙しげに働いている。活気がある部署である。
その活気がある大きなフロアの奥に、顧問特別室としてその人の部屋があった。
その部屋だけはとても静かで、時間の流れが違った。
やさしい笑顔で「よく来ましたね」と迎えてくれ、静かに我々の話を聞いてくれた。
どの国でもきっとそうだと思うけれど、タイでも「偉い人」ほど腰が低い。
我々を案内してくれた秘書の方、話の途中で部屋を訪ねて来た部下の方、みながその方を心から尊敬し、そして父親の様に慕っていることがよくわかった。
それはその方の地位だけではなく、その方が持つ人徳のようなものが周囲を自然にそういう態度にさせるようだった。
私も一瞬でその方のことが大好きになった。
頂点まで登りつめた人は、後進の活動も暖かく見守ってくださる。
我々のお願いにも
「いいですよ。構わないから、やってご覧なさい」
と快諾してくださった。
本当に偉い人というのは、こういう人のことを言うのだろう。周囲が自然に尊敬してしまう、そんな徳のある人。こういう方たちと接していると、小手先の技術だけではなくて、人間としても成長していきたいものだ、と思えてくる。
Posted by てんも at 07時50分