2006年07月21日(金)
徳のある人 [タイで仕事]
ある業界のトップの方にお会いする機会に恵まれた。
その方を訪ねてバンコクの本社に行った。
高層階にあり、大きなフロアに100以上のデスクが並び、そのすべてのデスクにパソコンが置かれていた。人々は忙しげに働いている。活気がある部署である。
その活気がある大きなフロアの奥に、顧問特別室としてその人の部屋があった。
その部屋だけはとても静かで、時間の流れが違った。
やさしい笑顔で「よく来ましたね」と迎えてくれ、静かに我々の話を聞いてくれた。
どの国でもきっとそうだと思うけれど、タイでも「偉い人」ほど腰が低い。
我々を案内してくれた秘書の方、話の途中で部屋を訪ねて来た部下の方、みながその方を心から尊敬し、そして父親の様に慕っていることがよくわかった。
それはその方の地位だけではなく、その方が持つ人徳のようなものが周囲を自然にそういう態度にさせるようだった。
私も一瞬でその方のことが大好きになった。
頂点まで登りつめた人は、後進の活動も暖かく見守ってくださる。
我々のお願いにも
「いいですよ。構わないから、やってご覧なさい」
と快諾してくださった。
本当に偉い人というのは、こういう人のことを言うのだろう。周囲が自然に尊敬してしまう、そんな徳のある人。こういう方たちと接していると、小手先の技術だけではなくて、人間としても成長していきたいものだ、と思えてくる。
Posted by てんも at 07時50分 パーマリンク
2006年07月20日(木)
バンコク伊勢丹の食材 [アメージングタイランド]
バンコク出張で伊勢丹で買出し。
今週は頻繁にバンコクに行くので、今回の買出しは350Bですんだ。珍しい。
普通なら、味噌やら醤油やらを買い込んで1000B超えるのは当たり前なのに。
買ったのは日本の紫色の茄子と濃い黄色のカボチャ、そして真っ赤なトマト。色を眺めているだけで幸せ。
それから、ちりめんじゃこ。
海の街で暮らしていながら、伊勢丹では必ずじゃこを買ってしまう。だって伊勢丹のじゃこは小ぶりで良質。
シーラチャやノンモンの市場では、もっと大きくて硬めのじゃこしか売ってない。
伊勢丹は、一体どういうルートで魚介類の仕入れをしているのだろう。地元の市場では見かけないような良質の商品がたくさん並んでいる。本当にすごい。
ただし、値段は高い。地元で20バーツで買える量のじゃこは、伊勢丹では80バーツする。
でも、アジだって丸々太って大きいのがあるし、目もキラキラ光ってる。品数も豊富。
産地に行けば新鮮な品物を安く買える、というのは今の時代では必ずしも真実ではないらしい。
そういえば日本でも、山梨のブドウ園で買ったブドウが近所のスーパーでもっと安く売られていたという話も聞いたことがある。
おそるべし、スーパー&デパートのバイヤーの活躍である。
Posted by てんも at 10時41分 パーマリンク
2006年07月19日(水)
電話を受けるときの言葉 [タイで仕事]
電話がなってスタッフが取った。
「もしもし・・・」
お世辞にも日本語がうまいとはいえないが、うちのスタッフは全員「もしもし」と「少々お待ちください」だけは流暢に言うことができる。
これが意外に評判で、
「GIPUのスタッフはちゃんと日本語が使えるんですね」
とほめていただくこともある。
実はこの二言しか話せないスタッフもいるのだけれど、そばにフォローできる人間がいる場合は、電話対応はこの二言でも十分らしい。
ところがこのときのスタッフの対応は妙だった。
「もしもし・・・マイチャイカ・・・モーメント・プリーズ」
3ヶ国語ごちゃ混ぜである。いったい相手はどこの国のお人だ?
私の視線を感じてスタッフが言った。
「日本の方ですー。でも、英語とタイ語で話をされるんですー」
そうなのだ。電話対応は無意識に相手が話す言語で話してしまう。だから、英語で聞かれれば英語だし、タイ語で聞かれればタイ語になる。先方が途中で使う言語を変えれば自分も無意識に変えてしまう。スタッフも、たとえ言葉が流暢ではなくても、
「少々お待ちください」
「ジャスト・モーメント・プリーズ」
位は言えるから、そういう意識せずともそういう対応になってしまうらしい。
そういえば。私が日系企業で社長秘書として仕事をしていたときも、同じような悩みがあった。
日本人のお客様は「社長秘書はタイ人」と思って電話をかけてくるので、タイ語で話してくる人が多かった。
「コー・サイ・クン○○・クラップ」
日本人だとわかる発音で、それでもタイ語で話してくださる方に、日本人の私は何語で答えるべきなのか?
いろいろ試行錯誤して、結局は
「ロー・サックルー・カ」とタイ語で答えることにしていた。
タイ語で聞かれているのにそこに突然日本語で答えると
「はい。少々お待ちください」
「ええ!?あ、あー、お願いします」
と、相手を驚かせてしまうし、突然の日本語での対応は妙に冷たい印象になってしまう気がした。
そんな懐かしいことを思い出させてくれる出来事だった。
Posted by てんも at 07時41分 パーマリンク
2006年07月18日(火)
年齢の話 [タイで生活]
モーリさんのところには、たまにアーリー仲間(早期退職仲間)がやってくる。一緒にお食事会をしたり楽しそうにお付き合いをしている。
先日は5人集合して食事に行った。
帰ってくるなりモーリさんは
「今日集まった5人の年齢を足すと300歳なのよ」
と、ゲンナリするような天文学的数字を言った。
昔「オバタリアン」という言葉が流行したけれど、おばちゃんパワーはどこの国も共通である。
先日、スタッフがショッキングな発言をした。
ある翻訳者さんについて、「私の母と同い年です」と言ったのだ。
私にとってそのスタッフは、10歳年が離れているけれど
少し年下の女の子。という感覚で、
私にとってその翻訳者さんは、10歳年が離れているけれど
少し年上の尊敬できる翻訳者さん。という感覚。
だから、私を基点にして、逆の方向に「少し年が離れている」人同士は
なんと親子ほどの年の開きがあるのだ、という事実に驚いてしまった。
それとも10歳の年の差を「少し年が離れている」と感じる
私の感覚がおかしいのだろうか?
でも、1年のトシの差が重要な意味を持つのは学生時代までだと思う。卒業してからは「学年」がなくなるから、みんな「お友達」になるんじゃないかな。
Posted by てんも at 07時41分 パーマリンク
2006年07月17日(月)
クィッティアウ・バンブン [タイで生活]
チョンブリ県にバンブンという地区がある。
バンブンの麺料理が特別おいしいのかどうかは知らないけれど、「クィッティアウ・バンブン」という看板を出しているお店があった。
普通のクィッティアウとどう違うか、と聞かれても、よく分からない。特に珍しい具が入っている訳でもない。
でも、このお店の麺はおいしかった。
だから週に1度は通っていた。
会社が忙しい時期には学生バイトに来てもらって、その子達を引き連れて10名ほどで食べに行ったこともあった。
お客さんも入っていて結構繁盛していたのだけれど、ある日突然店を閉めた。
「なぜやめちゃったのかな」
と不思議に思いながらはや1年。
偶然その店のおばちゃんと遭遇。
「あらー久しぶり」
おばちゃんは話し始めたら止まらない。
体調を崩して、店を閉める少し前にはしばらく入院していたたこと。
とても続けられないと思って店を閉めたこと。
そして、
もうすぐ自宅を改造してお店にするので、またぜひ食べに来て欲しい。今度は家賃を支払わなくて良い分気楽だし、体も良くなったから。
と、言う。嬉しいニュースである。
昼食の選択が、また一つ増えた。
Posted by てんも at 10時38分 パーマリンク
【 過去の記事へ 】