2009年01月29日(木)
また会う日まで [タイで生活]
それは本当に突然のことで、想像もしていなかった出来事だったので、私は少なからぬショックを受けた。
お得意様のTさんから、退職の挨拶がきた。
Tさんには5年間ずっと、タイ語の翻訳やDTPを依頼していただいていた。
Tさんは大阪在住、私はタイ在住なので、お会いしたことは一度もない。でも電話で数回話しをしたことがある。おっとりした話し方が印象的な、優しそうな男性である。多分年は40代前半。
普段のやりとりはメール中心だったので、Tさんと私の間を往復したメールの数は相当数に上ると思う。Tさんは多言語翻訳会社のタイ語担当、私はタイ語専門翻訳会社の日本語窓口、そんな二人なので、これまでずっと、仕事を仕上げた後の安堵感や達成感を共有してきた。長期休暇に入る前にはお互いの楽しい休暇を祈り合ったし、仕事明けは「またよろしくお願いします」で始まった。
Tさんは、今の会社を退職して「学校の先生」という職業に復帰するという。Tさんが以前学校の先生をしていたことを初めて知った。
Tさんが何を思って忙しい社会人生活を卒業して、それまでいた世界とは全く異質の「学校」という空間に戻っていく決心をしたのかは分からない。
でも、Tさんの決めたことならば、その新しい旅立ちを心から祝福しようと思う。
今の日本の学校には、優しくて情熱家のTさんのような先生が必要とされているのかもしれない。
Posted by てんも at 00時33分