2008年10月26日(日)
養老院より大学院 [読書の記録]
内館 牧子さんは文章が潔くて、ユーモアがあって、おっきな愛がある。
だからまとまった時間が取れることが分かっている時は、書店に入って内館さんの新刊を探すことから始める。残念ながら見あたらない場合は別の作家さんを探す。とにかく内館さんを一番先に探すのだ。
今回は幸運なことに本命の内館さんの文庫を発見。内館さんが東北大学の大学院で「大相撲における宗教学的考察」を研究していたことは「内館牧子の仙台だより」を愛読していたから知っていたが、その時のことがまとめて1冊の本になっていたことは知らなかった。
内館さんの元には、彼女の様に社会人から大学院に進学したいと考えている人たちからの質問が多数寄せられたという。その質問の内容が、男と女で全く異なっていた。
男の抽象的な質問と比べて、女の質問は非常に具体的。「20代の若者で賑わう学食で50代女が一人で食事をとるのは寂しくないか」自分が大学院に入学した後のキャンパスライフを具体的に思い描いた上での質問事項なのだ。内館さんの解決法も彼女らしくて見事。
Posted by てんも at 09時52分