2007年12月12日(水)
克己心(こっきしん) [読書の記録]
少し早めのクリスマスにバンコク伊勢丹の紀伊国屋書店に出かけ、欲しい本を1冊ずつ買った。
私が買ったのはクロワッサン。我ながら渋い選択である。表紙を見ると分かるように、健康オタク心をくすぐる特集をしていたのだ。
数ページ読みすすめるうちに、買ってよかったと心から思った。
1924年生まれの辰巳芳子さんと1948年生まれの鎌田實さんの対談が載っている。私は「元気な大人の男女」が持つ特有の雰囲気、しゃっきり背筋が伸びる貫禄に魅力を感じる。
「若い人だけでなく、いいお歳の方を含め、だしをいく人が非常に少なくなっている」現代を辰巳さんは
「日常の面倒を乗り越えていく克己心(こっきしん)が低下したのだと思います」
と表現していらした。
私が乏しい語彙で「生活力」と表現していたことを「克己心」というのだと知った。
まとめて一週間分のだしをひき、「繰り返す」才覚をもってほしい。それが、あなたを助けてくれます。
なんて刺激的な言葉。ついつい目の前の締め切りを優先させ、一番大切なことをおろそかにしてしまいがちな私にとって100%正しいこういう言葉は非常に良い戒めとなる。
辰巳さんの言葉が身に染みた。
Posted by てんも at 00時07分 パーマリンク
2007年12月11日(火)
健啖家 [タイで生活]
先日、タイの著名な専門家とお食事をご一緒する機会に恵まれた。
私が以前非常にお世話になった在タイ日系企業の元社長が久しぶりに来タイされ、大の仲良しであるその有名専門家と食事をすることになったので、私も通訳半分、楽しい会食に参加の気分半分でお供させていただいたのだ。
会食の席で、社長には「娘同然」と言っていただき、著名専門家には「社長のお嬢さんならば我々の親戚も同然だ」と言っていただき、非常に居心地の良い空間で楽しい時間を過ごさせていただいた。
ただし、参加された方は全員、社長も専門家ご夫婦とその同僚も、皆さん見識豊かで、含蓄ある洗練された会話を楽しまれるので、通訳は非常に難しかった。改めて自分の教養不足を反省させられた。
そしてその席でもう一つ強烈に印象に残ったのが、会食に参加された人達の気持ちの良い「食べっぷり」である。
ニコニコと、楽しく会話を交わしながらも、皆さんの前のお皿がどんどんきれいに片付いていく。
食事は程よいスピードで進んでいくのだけれど、私は一人ペースに遅れて目の前の食べ物がなかなか減らなかった。
通訳に忙しかった訳ではない。皆さん英語も上手なので、会話の半分以上は英語で楽しまれ、細かい話の時のみ通訳を必要とされる。だから私にも食事を十分に楽しむ時間が与えられていた。それなのに、少し食べただけでお腹いっぱいになってしまった。
「おいしいね」とにこやかに、本当に美味しそうに料理を食べ、会話を楽しむ。その姿が眩しいほどに鮮烈で、「小食って、かっこ悪いな」と思った。
仕事ができるだけでなく、ボランティア活動も積極的に行い、社会貢献しているその方たちはエネルギーをたくさん使うので、たくさん食べても太らないのだろう。
私ももっとガンガン食べられるように、もっとエネルギーを消費すべく頭と身体を動かそうと思った。
Posted by てんも at 00時04分 パーマリンク
2007年12月10日(月)
ムー・ヤーン(豚肉の炭火焼) [タイ料理]
甘いタレに漬け込んだ豚肉を、串刺しにして炭火で焼く。
これはソムタム屋さんで売っている豚肉の炭火焼。
甘いタレが染み込んで甘味が強い味付けになっているが、それがソムタムの辛味とよく合うのだ。
お店に行くと、網の上には何もなかった。
「豚肉は売り切れ?」
と聞くと、おばちゃんが「すぐに焼いてあげるよ」と言う。
焼きあがるのと待つのかぁ・・・と思ったのだが、肉は一瞬で焼きあがった。
1串5バーツ(約16円)
Posted by てんも at 16時38分 パーマリンク
2007年12月09日(日)
携帯電話の呼び出し音 [タイで生活]
携帯電話はいつもカバンに入れて持ち歩いている。
その割に、気づくと知らない間に電話がかかってきていることが多い。
不在着信になってしまっているのだ。
会社にいるとき、家にいるときはほとんど気づくが、町中を歩いているとき、車を運転しているときはほとんど気づかない。
着信音を最大にしても、聞こえないのだ。
私の携帯電話はだんなさんが用意してくれたのだが、日本語でメッセージが送信できるタイプで、日本のものらしい。
モーリさんの電話は違う。家の外で庭作業をしていても、家の中で鳴る携帯電話の音が聞こえるのだ。音の大きさが違うのである。
ということは、タイの携帯電話は日本の携帯電話と比較して呼び出し音が大きいのだろうか。
でも、携帯電話が鳴り続ける状態もあまり好ましくないので、着信音はこれ以上大きくならない方がいいのかもしれない。
Posted by てんも at 21時47分 パーマリンク
2007年12月08日(土)
将来の私たち [タイで生活]
タイは暮らしやすい国だとはいえ、外国人が生活する上ではそれなりの面倒な決まり事がある。
外国人がタイで暮らすには滞在許可が必要だ。ビザと呼ばれるものである。
タイ人と結婚している場合「配偶者ビザ」が発給されるが、これは1年に1度更新が必要でその度に手数料を支払い、婚姻証明書や子の出生証明書など、膨大なしかも毎年全く同じ書類を提出しなければならない。タイの役所はペーパレスとは無縁のようだ。
タイで仕事をするには滞在許可の他に就労許可が必要だ。ワークパーミットと呼ばれるものである。
こちらも1年から3年ごとの更新が必要で、更新手数料を支払い、会社側が膨大なそしてまた毎年同じ書類を用意しなければならない。
さらに、タイ滞在中の外国人は90日ごとに入国管理局に出頭し、自身の所在を報告しなければならない。これは手数料はかからないが、うっかり90日を過ぎると罰金をとられる。
一時帰国などでタイを離れる際には、保有している資格を継続するために「再入国許可」を取得する必要がある。
これらはタイに在住している外国人に限らず、多かれ少なかれどこの国でも外国人に対して課せられるルールだと思う。
でも、非常に面倒である。さらに結構な費用がかかる。
そして何よりも「外国人」として生活することの危うさを意識させられる。
政府の方針次第では、どんな「許可証」だって失効、今の生活を続けられなくなる可能性も否定できない。
そんなことを考えるとたどり着く結論が、「タイ国籍の取得」
そうなのだ。いろいろな面倒な手続きは全て「外国人であること」が原因で発生しているのだ。それならばいっそのこと「タイ人」になってしまえばいい。そうすれば、外国人には就労を許されていない専門職に就くことも、土地を所有することもできるのだ。
以前だったら極論に思え、真面目に考えようともしなかった選択肢が、とても現実味を帯びた選択肢に見えてきた今日この頃。
同じ環境にいるお友達と話すときも、なぜか自然にこんな話になってしまったりする。
Posted by てんも at 00時33分 パーマリンク
【 過去の記事へ 】